乞田川・大栗川大腸菌追跡調査結果について 調査結果
[2013年3月29日]
ID:1365
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平成17・18年度の2ヶ年を通じて、乞田川と大栗川に流れ込む雨水幹線25本(乞田川流域14本 大栗川流域11本)を対象に糞便性大腸菌の調査を行った結果、乞田川では3本、大栗川では1本の雨水幹線で水浴場の水質判定基準を超えた地点を確認しました。
そのうち1本は、乞田川において、汚水管の小さな亀裂からしみ出ていた汚水が、すぐ近くの雨水管にも生じていた亀裂へと伝わり、そこから河川へ流れ出ていました。これは、管の老朽化が原因と推測され、早急に管内の修復工事を行い、すでに工事は完了しました。
また、その他に3本の雨水管でも一時的な糞便性大腸菌の増加を確認しました。これらは、複数回の調査のうち糞便性大腸菌による水質の異常が確認されたのは、いずれの雨水管も一回目の調査のみで、その後の調査では正常に推移しており、汚濁の継続性はありませんでした。今後も一時的な汚水の発生に対応していくため、定期的な監視を継続していきます。
上流部の住宅地内に継続性のある糞便性大腸菌の汚染を確認しました。
道路の下に平行に敷設されている下水道の汚水管及び雨水管の状態について詳細に調査を行ったところ、両管の壁面に老朽化が原因と思われる小さな亀裂が生じており、汚水管の亀裂部分からにじみ出た汚水が雨水管の亀裂部分へ浸入していたことがわかりました。
これについては、汚水がにじみ出ないよう管更生という工事手法で管内の修復作業を行い、平成18年度中に工事は完了しました。
1回目の上流部の調査では水浴場の水質判定基準を超えて糞便性大腸菌を検出したものの、2回目の調査では大きく改善傾向を示し、水浴場の水質判定基準を下回っていました。これらの結果から、2本の雨水幹線に汚濁の継続性はなく、一時的に発生した人為的な影響と推測しています。今後も定期的な監視を継続していきます。
平成17年度の調査では、特定の区間で糞便性大腸菌が水浴場の水質判定基準を超えて増加の傾向を示しており、平成18年度の調査でも、糞便性大腸菌は水浴場の水質判定基準以下であったものの、同じ区間で同様の傾向を示していました。この原因は区間内の下水道への未接続による影響と推測しています。今後も水質の状態について、定期的な監視を継続していきます。
(注意)()は大腸菌群数の測定値。
(注意)単位:糞便性大腸菌/個/100ml・大腸菌群数/MPN/100ml
平成17,18年度乞田川・大栗川大腸菌追跡調査結果より
大腸菌は土壌や植物等、自然界に多く生息しており、そのほとんどは人に対して影響はないと言われています。このような生息状況から、糞便性を含まない大腸菌群数のみの増加は、河川内への土砂等の流入が原因の一つとして考えられます。特に、平成17年度は乞田川や大栗川で護岸工事が行われており、平成17年夏の乞田川行幸橋の大腸菌群数1,100,000MPN/100mlはこのような影響によるものと考えます。
また、雨水幹線の追跡調査とあわせて、大栗川及び乞田川における大腸菌群数と糞便性大腸菌の実態把握も行いました。その結果、大腸菌群数はほぼすべての調査地点で環境基準値を超えていましたが、糞便性大腸菌はすべての調査地点で水浴場の水質判定基準を満たしていました。
この結果からも、自然由来の大腸菌は多いものの、糞便由来の大腸菌は水浴場の水質判定基準以下で少なく、大栗川や乞田川での人と水とのふれあいについては、いまのところ問題はないと判断しています。しかし、一部の雨水幹線からは一時的に汚水が流れ込んでいると推測されることから、今後も定期的な監視を継続していきます。
調査場所 | 乞田川稲荷橋 | 乞田川行幸橋 | 大栗川久保下橋 | 大栗川新大栗橋 | 大栗川合流点手前 |
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調査日 | 平成17年7月22日 | 平成17年7月21日 | 平成17年7月19日 | 平成17年7月19日 | 平成17年7月21日 |
大腸菌群数 単位:MPN/100ml (環境基準:5000) | 7900 | 180 | 22000 | 17000 | 17000 |
糞便性大腸菌 単位:個/100ml (水浴場の水質判定基準:1000) | 280 | 3 | 130 | 170 | 770 |
平成17年度 河川等調査業務委託報告書より
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