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平成29年度施政方針(平成29年3月阿部市長)

[2017年3月1日]

ID:4104

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(注)本文書は筆記録ではございませんので、当日、市長が述べた文言と若干の相違点があります。

平成29年第1回多摩市議会定例会の開催にあたり、平成29年度の市政運営に臨む私の所信及び市の基本方針を申し述べ、主権者である市民並びに市議会の皆さんのご理解とご協力を賜りたいと存じます。

第一 はじめに

時代の転換点

アメリカ合衆国といえば「自由の女神像」がその象徴です。台座の足元には引きちぎられた鎖と足かせがあり、あらゆる弾圧、抑圧からの解放と、人類はみな自由で平等であることを宣言しています。トランプ大統領就任後、アメリカではその価値観が大いに揺れています。米国民の雇用・国境の安全を前提とした保護貿易主義を前面に押し出した「アメリカ・ファースト」は、紛争から国際協調へ、自由と人権を大切にしていくという戦後史の価値観を大きく塗り替えようとしています。
自国民を覆っている貧困と格差の惨状から救いたい、との想いは当然のことです。しかし、偉大なアメリカと強いアメリカの復権を目指すビジョンは一歩間違えれば大変な事態を引き起こします。日本のように輸出産業を基盤としたモノづくりに活路を見出してきた国として、今後の日米間の貿易摩擦等の経済動向は、日本全体に大きな影響を及ぼすものと考えます。
世界各地で自分の国または特定の地域や宗教、人種を優先する「自国民ファースト」とも呼ぶべき流れが加速していることに私は違和感と緊張を覚えます。
私はいかなる時代にあっても平和と人権を大切にし、地球環境や国際協調といった人類普遍の価値観は揺るぎないものと考えていますし、信じたいと思っています。

知の地域づくり

本年1月発行の「たま広報」でノンフィクション作家の柳田邦男さんと対談しました。その中で柳田さんは、「資本主義経済の行き着く果てに格差は避けられないが、経済レベルだけでの解決は失敗する。」とし、一人ひとりの生き方を改めて考える必要があると話されます。そして、人々が子育てや教育、文化を大切にし、心や他者とのつながりを大切にする「知の地域づくり」に同意を得られるかどうかが課題と語られました。
「知の地域創造」の実現に向けては、未来を担う若者や子どもたちをはじめ、多くの市民の期待に応え、貧困と格差を生まない地域づくり、社会づくり、を目指していかなければとその想いを強くしているところです。これからの行政に求められる役割は、地域の課題解決に向けあらゆる世代の市民、とりわけ次代を担う若い人々の財産として、公共施設は地域の文化や情報発信、子育て世代の交流等「絆の場」として、後世まで輝く場にしていかなければと決意しています。

日本国憲法施行70周年と平和への取り組み

昨年4月、差別を許さず、平和と人権を大切にしていくことを明確にした組織改正を行い、くらしと文化部に平和・人権課を設置しました。被爆地に小・中学生を派遣する事業についても本年で5年目を迎えます。昨年は、初めてもう一つの被爆地である長崎に中学生を派遣し、私も共に平和記念式典に参列してきました。本年は再び広島へ小・中学生を派遣します。平和を大切にしていくという輪は年々大きく広がっています。核兵器の廃絶と二度と戦争を起こしてはならないとする思いをこれからも紡いでまいります。
本年は日本国憲法が施行されて70周年の年です。憲法は、為政者を厳しく律し、国民の信頼のもとで成り立っています。私は、平和を渇望し、戦後の混乱期を生きてきた先人たちが、この憲法に託した夢と希望、そして揺るぎない意志を改めて探っていくことが大切であると考えます。
安倍晋三首相は、施政方針演説で「日本をどのような国にしていくのか、憲法審査会で具体的な議論を深めようではありませんか」と述べ広く呼びかけられましたが、私は「基本的人権の尊重」、「平和主義」、「国民主権」の三大原則を引き続き大事にしていくべきと考えます。

第二 国政、都政の動き

国政の動き

安倍首相の内閣総理大臣としての在任日数は戦後歴代4位の中曽根氏を抜き、長期安定政権の道を進んでいます。いまや国際的にも在任期間の長いリーダーの一人です。先の国会における施政方針演説では「最大のチャレンジは、一人ひとりの事情に応じた、多様で柔軟な働き方を可能とする、労働制度の大胆な改革」に取り組むとしています。大手広告会社の過労自殺問題に言及し「長時間労働の是正」に取り組むとし、「同一労働同一賃金」の実現に向けた法改正にも触れています。
政府の平成29年度予算案は、高齢者でも経済力のある方には、応分の負担を求める一方、子育て世帯や低所得者向けの支援を充実させているのが特徴です。安倍首相が目指す「一億総活躍社会の実現」や「働き方改革」等は基本的に賛同するものですが、一千兆円を超える日本の借金残高や、2020年度に基礎的財政収支を黒字化するという目標に向けた取り組み、膨らみ続ける社会保障財源の確保、あるいは各種税制への改革等について明確な言及がなく、地方自治体に与える影響に不安も残ります。
これまで日本経済の発展に寄与してきた「終身雇用制」や「年功序列賃金体系」に裏付けされた社会システムを大きく改革する覚悟が必要であり、発想の転換は急務と考えます。社会全体で仕事と生活の双方の調和をめざす、ワークライフバランスの実現を希求していくことも必須です。

都政の動き

2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催に向け、世界のまなざしは東京に注がれています。
昨年7月に実施された東京都知事選挙では、都政を変えて欲しいという有権者の強い思いが、首都東京の新たなリーダーとなる小池新都知事を生み出しました。就任後の小池都知事は、情報公開を進め、わかりやすい透明な都政の実現に向け、その改革に着手しています。
また、2020年に向けた取り組みでは、昨年12月、新たに「都民ファーストでつくる『新しい東京』~2020年に向けた実行プラン~」を策定し、この4年間での重要な課題と取り組みを明らかにしました。
本プランの中では「多摩ニュータウン地域再生ガイドライン(仮称)」の策定や「都営住宅の建替え」が明記されています。特に、本市のまちづくりにも大きな影響を与える「都営住宅の建替え」では、2020年度までに、諏訪団地の一部竣工を行う旨が目標として掲げられ、バリアフリー化等の居住水準の向上や、創出用地のまちづくりへの活用等、多摩ニュータウン再生に係る取り組みも盛り込まれています。この他、待機児童解消の取り組みや多摩都市モノレールの町田方面への延伸、南多摩尾根幹線道路の整備事業等、東京の成長戦略の中に本市の課題がしっかり位置付けられており、小池都知事が日頃から言われている、多摩地域重視を有言実行されている点は、これからの都政を期待させるものです。本市としても、こうした東京都の動きと連動しながら、地域再生に向けた取り組みを加速していきます。

第三 市政運営の基本姿勢

市民主体のまちづくりの推進

毎年、年明けの恒例行事として定着している「どんど焼き」は各地区の青少年問題協議会地区委員会や自治会等の皆さんが学校のグラウンドや公園で行っています。今や多摩市の風物詩として子どもたちにとっても、なくてはならない地域に根差した文化、そしてコミュニティ行事に育っています。
地域での防災活動も年々活発になってきています。市による大規模な総合防災訓練とは別に地域ごとに自主防災組織や、自治会単位で地震や火災等に対応する防災訓練が実施されています。避難行動要支援者等、高齢者や障がい者への支援に力を入れている訓練も多く、多摩消防署や地元の消防団との連携も密になってきています。
いずれも地域コミュニティの醸成に大いに貢献しているだけでなく「自分たちのまちは自分たちの手で守る」との行動に大いに感謝するものです。近隣に住む人同士が顔の見える関係の深化とまちの文化を次世代に紡いでいく活動に本市は支えられていると強く感じています。
本市のまちづくりは、広い知識と豊かな経験をお持ちの市民の皆さんの活動や、その力で支えられています。まちに暮らし、まちを支える市民の皆さんこそが、自分たちのまちを創る主役です。「市民が、市民の手で、市民の責任で主体的にまちづくりにかかわる」と謳っている本市の自治基本条例は、そのことを謳っているのです。市民主体のまちづくりを進めることで、市民の皆さんの満足度、幸福度が増し、住んでいて良かったと思えるまち、これからも住み続けたいと思えるまちを実現していきます。

行財政改革の推進と「公共施設の見直し方針と行動プログラム」への取り組み

私たちは、少子化と超高齢化そして人口減少社会というこれまでに経験したことのない時代に突入しつつあります。私は将来への不安感を払拭していくため危機感を持ち行財政改革に取り組んでまいりました。「行財政刷新計画」においては、地方自治体の財政構造の弾力性を判断する指標の一つである、公債費負担比率を毎年度の決算値で8.0%以下、経常収支比率を4年間平均の決算値で92.0%以下へ抑制することを目指し実現しました。さらに、新たな「行財政刷新計画」によるしくみの転換を進めるとともに「公共施設の見直し方針と行動プログラム」では、公共施設を安全で安心して使い続けるため、施設全体のダイエットや時代のニーズに合わせた施設の機能転換等に取り組みます。
これまで、公共施設の見直し等厳しい施策についても、できる限り情報を市民の皆さんと共有し、ご意見をいただき、立ち止まるものは一旦立ち止まり、状況変化には時機を得て進めるものは進める決意で臨んでいます。今後も市民の皆さんと知恵を絞り未来をつくってまいります。
昨年12月、市議会に「パルテノン多摩改修問題特別委員会」が設置されました。市民の皆さんの多様なご意見を伺いながら、二元代表制である市議会の総意、責任ある決断については真摯に対応してまいりたいと考えています。パルテノン多摩の大規模改修については無作為抽出による市民アンケートをはじめ、直接・間接に多くのご意見を頂戴しています。政策情報誌の発行、説明会、シンポジウムの実施等それぞれの機会に丁寧に伺ってまいりましたが、さらに多くの市民の理解を得ていく所存です。
図書館本館再構築については本市の図書館システムの中枢として、また文化・情報・教養活動の基地として、基本構想から基本計画への準備を進め、市民の皆さんと共に前進させる年と考えています。
私は、次代を担う若者や子どもたちが世界に羽ばたいていくためにも必要な投資はしっかり行っていきたいと考えています。地域に根ざし活動している市民、学校、企業にとっても未来への夢を開花させていく「知の地域創造」につながるからこそレガシーとなるのです。いまこそ、知恵とアイデアを結晶させましょう。

人口減少と高齢化にポジティブに立ち向かう!健幸都市の取り組み

平成29年には、団塊の世代が70歳を迎えます。迫る「2025年問題」における本市の状況は、75歳以上の人口割合が国平均より高い19.2%となる見通しです。国を上回る高齢化の進行が予測されているからこそ、市民の誰もが生涯を通じていきいきと暮らし続けることができる健幸都市 スマートウェルネスシティの実現が必要です。
昨年は、組織横断的に健幸まちづくりを推進する職である「健幸まちづくり政策監」と「健幸まちづくり推進室」を設置しました。
市民の皆さんと目指すべき健幸都市の姿を共有するために、市民・議会・行政が一体となって「健幸都市宣言」を行いたいと考え、公募市民による起草委員会にて市民意見を踏まえて作成いただいた宣言案を今議会に上程しております。
また、健幸まちづくりに取り組む際の行政の基本姿勢、当面の事業の方向性等を示すものとして、今年度内に「健幸まちづくり基本方針」の策定に向けた取りまとめを行い、全庁的な取り組みをより一層推進します。
高齢者や障がい者等、困難を抱える市民全てを対象として、安心して暮らし続けられる支援の仕組みである「多摩市版地域包括ケアシステム」の充実に向けて、組織横断的に課題を把握し共有する体制の確立を図っていきます。
「健幸」という状態の考え方は様ざまです。本市が推進する健幸都市は、市民にとっての「健幸」を実現するものでなければなりません。また、健康も幸せも、一人ひとりが意識し、行動することによって獲得できるものです。そのため、健幸都市の実現には、市民の皆さんに主体的に関わっていただくことが必要不可欠です。市民の皆さんの手によって宣言に描き出していただいた健幸都市の実現に向けて、具体性のある取り組みを実施します。私は、人口減少と高齢社会をネガティブに捉えていては、多摩市を「世代を超えて選ばれる持続可能なまち」にすることはできないと考えます。今こそ14万市民の英知を結集して、子どもから高齢者まで、誰もがいきいきと輝く地域社会をポジティブに築いていくため、健幸都市の実現に向けた取り組みを加速していきます。

多摩ニュータウンの再生、都市基盤・公共施設の老朽化への対応

昨年、多摩ニュータウン再生推進協議会が始動し、本市をはじめ東京都、UR都市機構等は、それぞれが具体化に向けた取り組みを進めつつあります。現在、南多摩尾根幹線道路の整備、都営住宅の建て替え等が具体的に動き出しています。
また、本市では、昭和40年代から50年代の人口急増期に整備した公共施設が一斉に更新時期を迎える中、将来の人口減少等を見据えると、既存施設の全てを維持し、安全で安心してご利用いただくことは極めて困難な状況です。その処方箋として「公共施設の見直し方針と行動プログラム」を策定し、昨年11月にこれを更新したところです。
昨年、福岡市の地下鉄工事現場において、大規模な道路陥没が発生いたしました。工事に起因する事故とされておりますが、インフラの維持管理の重要性について改めて痛感させられました。道路、橋梁、下水道等、市が管理する基盤施設につきましても、適時適切な管理が求められています。まちの活力を支える重要な基盤施設につきまして、引き続き、総合的かつ計画的な維持管理・更新に努め、安全で安心な市民生活を確保していきます。
なお、下水道事業につきましては、本年4月から他の自治体に先駆け地方公営企業へ移行します。人口減少等に伴う料金収入の減少や、今後、老朽化が進む施設への計画的な対応を図り、持続可能な事業運営を進めます。

積極的な情報発信とシティセールス

世代によって情報取得の方法は実に様ざまです。新聞や雑誌等の紙媒体やテレビ等の映像メディアだけでなく、インターネットについてもフェイスブック、ツイッター、LINE等多様化しています。情報発信に力を入れ、シティセールスにつなげていくためには、行政だけでなく自治会や商店会等、地域の主体的な力や、NPO及び事業者等の多様な主体が相互連携のもと、役割分担しながら情報の質と量を高めていくことが必要です。
こうした、共に支え合う取り組みを形づくる基盤は、市民の皆さんとの情報の共有化と市政の「見える化」です。市の考えや取り組みについて、時機を逸することなく、わかりやすく、正確に伝えることで行政への信頼が高まり、市民と行政の距離は身近なものになると考えます。
本市では、従来から東京都との人事交流により、相互に職員の派遣を行ってきました。次年度からは「政策監」の職に派遣していただき、東京都で培われた経験を活かし、組織をつなぎ、進めていく、マネジメント力の発揮により、市内外への情報発信力を充実し、東京都との人事交流の成果をさらに高めたいと考えています。

地球環境と災害対策

昨年も自然災害に見舞われた一年でした。8月に発生した台風9号では、本市としては初めてとなる「避難勧告」を大栗川沿いの一部地区へ発令しました。地球温暖化の影響もあり気候変動は予測しにくくなっています。世界各地で爆弾低気圧等台風やハリケーンの巨大化、日本列島の亜熱帯化、一方で記録的な豪雪等、本市もこれら気候変動を含め環境変化に敏感になる必要があることを改めて知らされました。
熊本地震では、自然の驚異の前では人間の無力を痛感しました。いまだ続く、東日本大震災の余震は、私たちに警鐘として、日頃の備えの必要性を訴えているのではないでしょうか。
東京が直面する最大の脅威である首都直下型地震に対しては、万全の対策を講じていかなければなりません。想定外は、通用しません。私は、市民の生命と財産を守るため、地震や豪雨等への対策に万全を期すとともに、地域の防災力を高める等災害への備えを着実に進めていきます。
CO2の削減をはじめとする環境対策は、世界規模での取り組みが不可欠です。本市も世界の一員として、再生可能エネルギーの普及、エスコ事業による街路灯及び公園灯の一括LED化等、環境に配慮した施策を引き続き進めます。

第四 目指すまちの姿の実現に向けて

平成29年度は、第五次多摩市総合計画第2期基本計画の折り返しの年です。計画の着実な推進にあたり、取り組みの方向性として位置付けた3つの方向性等について、改めて、私の考えを申し述べます。
また、平成27年度決算審査施策評価につきましては、市議会の意見として受け止め、取り組んでまいります。

健幸都市(スマートウェルネスシティ)・多摩の創造

本市が進める健幸まちづくりは、従来の健康づくり事業にとどまらず、市民の意識改革も狙いとする施策です。
一人ひとりの健康的な生活行動への意識変化が健幸都市実現の鍵です。幸い、本市では、各地で、地域の皆さんが自主的に健康を意識した取り組みを実践しています。こうした活動をさらに地域の隅々まで広げ、日本一健康で幸せなまち多摩を発信し、健幸まちづくりを加速してまいります。

市民がデザインするまち・多摩の創造

少子化・高齢化、人口減少の急速な進展等により、行政だけでは支えきれない課題や合意形成の難しい課題が生じています。持続可能で質の高いまちづくりの取り組みを市民協働で進めていくには、そのための基盤である市民の皆さんとの情報共有をしっかり進めていく必要がありますが、昨今、情報の伝達手段が、年代により異なっていることを痛感しています。特に、SNSの普及は、手のひらの上で人間関係やコミュニティが形成され、瞬時に拡がっていく長所と短所の両面がありますが、本市では、この長所を生かし、あらゆる世代にわかりやすく、正確に情報が伝わる取り組みを進めます。

発信!未来へつなぐまち・多摩

東京都との連携のもとに進めている、多摩ニュータウン再生への取り組みは、全国のニュータウンを抱える自治体のモデルとなる取り組みです。
本市は、多摩ニュータウン再生の取り組みの他、全国の最先端をいく超高齢社会の課題に果敢に挑戦しているトップランナーの自治体です。大きな課題を克服していくためには、そこで暮らす人々の毎日の暮らしをしっかり支える安全・安心の構築や、高齢者や障がい者の方々が、いきいきと暮らせる社会の実現に他なりません。立ちはだかる課題を解決する先には、確実に明るい未来がある未来志向で私は考えます。
超高齢社会を豊かな社会に変え、日本全体を元気にしていく気概を持って、市民の皆さんと共に汗をかきながら、未来に向けたまちづくりにチャレンジし、発信していきます。

1 子育て・子育ちをみんなで支え、子どもたちの明るい声がひびくまち

子育て・子育ち支援についてです。
子育て情報を更に見やすく、また手軽に検索できるよう「子育て・子育ちサービスガイド」をフルカラーに一新し配布します。また、若い方の情報源でもあるスマートフォン向けの「アプリケーションソフト」を導入します。
社会問題にもなっている、子どもの貧困、ニートや引きこもりへの対応は、市の資源を活かし、総合的に展開していく必要があります。新たに子ども青少年部に「子ども・若者育成係」を設置し、相談、課題の掘り起し、庁内連携の推進等、子どもを取り巻く問題の対応に向け取り組みます。
昨年7月に東京都では、保育園の待機児童解消を喫緊の課題として捉え、待機児童の解消に向けた緊急対策として、総額126億円にも及ぶ補正予算を計上しました。本市においても待機児童の解消に向けた取り組みとして、東京都の補助金を活用し、認証保育所保育料を軽減することにより、待機児童の解消と子育て家庭の経済的負担の軽減を図ります。
認可保育所への移行による定員の拡大、新たな認証保育所の開設等、多様な保育の充実を図り、子育て世代の保育ニーズに対応します。
学童クラブでは、定員拡大による待機児童の解消や充実を図るため「(仮称)第一小学童クラブ第三」及び「(仮称)第二小学童クラブ第二」を開設するとともに、「(仮称)北諏訪小学童クラブ第二」の平成30年度開設に向けた準備を進めます。

教育についてです。
教育は、子どもたちの未来のためにあるとの認識のもと、子どもたちが健やかに成長し、地域や社会を担う資質を身に付けるために、改訂した「教育振興プラン」の着実な推進を通して、子どもたちの「生きる力」を育むこと、さらには、子どもに関わる家庭や地域の大人たちの気づき、学びを支えることを通じて、本市が目指すまちの姿のひとつである「人と学びを未来につなぐまち」の実現に努めます。
持続発展教育・ESDでは、「子どもみらい会議」において、テーマとした「環境」について、さらにその取り組みを充実したものとするため、ゴーヤのグリーンカーテンの取り組みや各種の体験活動を通して、環境に対する意識をさらに深めていきます。
学校施設の整備では、「公共建築物保全計画」に基づき、南鶴牧小学校、北諏訪小学校の大規模改修工事を進めています。また、小学校では、子どもたちの良好な教育環境の整備を進めるため、図書室と音楽室に空調を整備していきたいと考えております。さらに、学校の校庭にある遊具については、経年劣化による老朽化が著しいものがあり、安全面からその使用を制限しているものがあります。子どもたちの良好な教育環境の確保から、引き続き撤去・新設工事を進めます。
子どもたちの安全・安心の確保としては、今年度に引き続き、中学校4校の敷地内に防犯カメラを設置し、小中学校への設置を完了させます。

2 みんなが明るく、安心して、いきいきと暮らしているまち

健幸づくりについてです。
健康無関心層も含めて多くの市民に健康づくりへの関心を持っていただくために、生活の様ざまな場面で繰り返し健康情報等を発信します。
今年度中の決定を目指している「多摩市健幸都市宣言」を駅前や市内各施設に掲示し広く周知します。あわせて、健幸まちづくりのマークを公募し、活動する団体、事業者などの皆さんにも広く使用していただき、健幸まちづくりの発信力強化及び活動の推進を図ります。
歩くことを推奨するため、「ぶらてくCity多摩」という共通キャッチコピーを用い、組織横断的に歩行促進に取り組むとともに、遊歩道を活用したノルディックウォーキング体験イベントの実施等も行います。
ライフステージに合わせた働きかけとして、40歳向けに健康で幸せな後半生につながる意識を啓発する情報提供や、老いを迎えるにあたり最期まで安心して過ごすための知識を習得する「(仮称)ライフウェルネス検定」を実施します。

地域福祉についてです。
次年度からスタートする「地域福祉計画」は、地域での福祉を進めるための計画であり、地域づくりの方向性を下支えする計画です。計画の成果かどのように得られたか、市民目線による外部評価の仕組みを導入し、計画の着実な推進を図ります。
また、総合福祉センターは建設から20年が経過することから、設備機器の老朽化に対応した改修工事を行います。

高齢者福祉についてです
「多摩市版地域包括ケアシステム」の構築では、昨年、市役所内に基幹型の包括支援センターの設置と、さらにUR都市機構の協力により、永山地区に中部包括支援センターを移転し高齢者の見守り相談窓口を設置しました。
なお、次年度中を目途に、健康センターの改修に合わせ施設内に北部地域包括支援センターを移転し、より身近な場所で相談ができる体制の準備を進めていきます。
一方、高齢になっても、健康であり続けることは、豊かな生活を送るうえで重要です。健康な状態と要介護状態の中間に位置する状態を「フレイル」虚弱・衰弱と言い、この状態を早期に発見し適切な対応を行うことで介護予防活動につなげていく取り組みを進めます。
さらに、高齢者が最期まで安心して暮らすことができる地域をつくるには、地域の資源をつなぎ合わせ、結びつけることが重要です。そのため「高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画」に基づき、新たに「生活支援コーディネーター」を市内2圏域に配置し、地域関係者間の情報提供や連携強化のための仕組みとなる「地域支援体制整備事業」を進めます。

障がい者福祉についてです。
昨年、施行された「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」は、障がいのある人もない人も互いに尊重し合う共生社会の実現に向けた取り組みです。本市では、これまで、障がい者の理解促進は、市、障害者団体、障がい当事者が個々に行ってきましたが、さらに市民理解を進めるため、三者で連携してイベント等の事業を開催し、市民に対する理解啓発を強化していきます。
引き続き、障がいのある人もない人も豊かな生活が送れるよう、まずは、市民理解を深める取り組みを進めていきます。

健康・医療についてです。
健康センターは、竣工後29年が経過し、施設全体の老朽化が否めません。「公共施設の見直し方針と行動プログラム」に基づき、今後10年程度の利用を想定した改修を行います。老朽化した設備機器の改修のほか、施設のレイアウト変更を行い、利便性の向上を図ります。
また、全ての子育て家庭に対して、妊娠期に保健師による面談等を行う、出産・子育て応援事業、「ゆりかご・とうきょう事業」を実施します。この事業を通じ、出産・子育てに関する不安を軽減するとともに、各家庭のニーズに応じた支援を妊娠期から子育て期にわたって切れ目なく行い、妊婦、乳幼児、保護者の心身の健康保持・増進を図ります。
本市では、年間1,000人程の出生があります。そのうち、不妊や不育の治療を経て出産に至る方が概ね1割程度おられます。これから、妊娠、出産を控える若年層を対象に、不育症についての正しい知識の普及啓発のための講演会を実施します。

3 みんなで楽しみながら地域づくりを進めるまち

コミュニティ、市民活動、都市交流についてです。
地域住民が連携・協力しながら地域の様ざまな課題に目を向け、自主的に解決し、自分たちで住み良いまちを築いていくことが大切です。
高齢化、核家族化、個人の価値観の多様化等により、地域を支える人材が不足し、地域住民同士のつながりが希薄になってきています。
地域コミュニティの機能が弱まると、防災や防犯上の問題、孤独死の発生、祭り等の地域文化の衰退につながり、地域力の低下を招きます。
こうした厳しい状況を乗り越え、元気なまちをつくっていくためには、地域コミュニティを支える住民、企業、行政等が力をあわせ、自発的に様ざまな地域課題の解決に取り組んでいくことが重要です。
コミュニティ活動の拠点となる(仮称)和田・東寺方周辺地域コミュニティセンターは、現在、平成30年1月の開館に向け、運営協議会の設立が地域の皆さんにより進められています。
市民の文化・芸術活動を支援してきた、多摩市立複合文化施設 パルテノン多摩は、大規模改修に向け、市議会の付帯決議についての取り組みを進めるとともに、市民の皆さんからも多くの意見をいただいていることから、大規模改修に向けた課題の整理を行い、十分な議論を踏まえ進めていきます。
長野県富士見町との友好都市の提携は30年が経過し、これまでの成果を踏まえ、さらに市民間の交流を進めるため、富士見町の子どもたちをハロウィンの時期に本市に招き、市民間の交流や文化体験を行う都市交流事業を行います。

人権についてです。
女性、障がい者、外国人、そしてLGBT等、多様な人材が活躍するダイバーシティ推進の動きが進んでいます。
本市では、「多摩市女と男の平等参画を推進する条例」を制定し、社会のあらゆる場において、性別による差別的取扱い並びに性的指向及び性自認による差別の禁止を求めています。条例施行から3年が経過し、条例の周知や理解をさらに拡げる必要があることから、条例及びLGBTの方への理解を促進するため、パンフレットの改定を行い、さらに市民への周知を図ります。

スポーツについてです。
東京2020オリンピック・パラリンピックに向け組織体制を整え、国士舘大学との連携のもと、市民全体で大会を盛り上げていく気運の醸成やキャンプ誘致等に取り組みます。
また、安全で安心して施設をご利用いただくため、武道館及び陸上競技場の改修を進めます。武道館は武道に限らず、様ざまな利用の可能性がある施設として多くの市民の方々に利用されている、他市には無い施設です。
また、陸上競技場は、東京ヴェルディとの協定のもと、常に良好なピッチの状態に維持しており、多方面から高い評価をいただいているところです。当施設では、日テレ・ベレーザのホームゲームも行われることから、身近な場所でトップレベルのプレーを観戦できることは、他市にはない魅力です。今後もさらに多くの方に満足のいくご利用がされるよう、施設のレベルアップを含む改修の準備を進めます。
東京ヴェルディとの協働事業では、障がい者スポーツの振興を目的に、サッカーの他、ボッチャ、サウンドテーブルテニス等のニュースポーツを障がい者と健常者が一緒に交流する機会をつくり、障がい者に対する理解促進を深めます。

4 働き、学び、遊び みんなが活気と魅力を感じるまち

産業振興、雇用、観光についてです。
産業は、働き、暮らす人々の生活を支え、活気と魅力のあるまちを形成していく重要な役割を果たしています。
引き続き、産業振興や企業誘致に取り組むとともに、市民が集い、賑わう拠点地区の活性化に向け、本市の自然や歴史的・文化的資源等のまちの魅力を観光資源として内外に発信していきます。
まちの賑わい創出では、聖蹟桜ヶ丘駅周辺地区では、一昨年から行われている花火が上がるイベント「せいせきみらいフェスティバル」の支援を引き続き行います。
また、株式会社日本アニメーションとの連携協定をさらに一歩進め、子ども映画祭の開催とともに、キャラクターを活用した聖蹟桜ヶ丘の見所や観光スポットを発信します。
一方、多摩センター地区では「ハローキティにあえる街」の魅力発信をさらに充実させるため、多摩センター親善大使として東京都内等での出張グリーティングを行い、市外からの観光客の誘致を図ります。
観光振興は市だけではなく、様ざまな方がかかわることで、その活動の広がりが期待できます。今後市内の各企業や市民団体等にご意見をいただき、組織的な活動に結びつくよう検討を進めていきます。
都市農業の支援では、新たな特産となる可能性を秘めた農産物の生産に向け、市内の農家にご協力いただきながら、明治大学が開発したアスパラガスとミニトマトの新たな栽培方法の導入に向けた試験栽培を進めます。この試験栽培は、新たな都市型農業の展開へつながるものと期待しているところです。

5 いつまでもみんなが住み続けられる安全で快適なまち

安全・安心についてです。
災害発生時に一人でも多くの命を救うには、自治体を始めとした関係機関の迅速な対応等の公助の取り組みに加えて、一人ひとりが自分で自分を守り、身近な者同士が助け合う自助・共助の取り組みが不可欠です。
東日本大震災の経験や、その後に発生した大規模災害の教訓を踏まえ、避難所を中心とした避難所運営協議会の設立をはじめ、自主防災組織を中心とした地域における要配慮者に対する体制づくりへの支援等、地域防災力の向上を進めます。
また、地域にもっとも身近な防災機関である消防団の活動は、ますます重要になっています。私たちの日常生活が安全・安心に日々送ることができるのは、地域防災の最前線で活動されている消防団の活動があるからこそです。
引き続き、計画的に消防団の活動を支える資器材の充実を図るとともに、老朽化している消防団分団の器具置場の改修を進め、消防団活動が安全に行える環境の整備を進めます。
一方、近年は台風等による集中豪雨が高い頻度で発生し、被害がより甚大になる傾向にあります。水害の危険性について市民周知を図るため、国が示した新たな洪水浸水想定区域に基づき改定した「防災マップ」及び「洪水ハザードマップ」を全戸に配布するとともに、防災訓練を東京消防庁第9消防方面本部と合同で実施し、様ざまな関係機関との連携のもと緊張感のある訓練を行い、市民生活の安全・安心の向上を高めます。

都市づくりについてです。
ニュータウン再生は、構想の段階から、いよいよ実践の段階に移ります。昨年3月に策定した「多摩市ニュータウン再生方針」では5つのプロジェクトを掲げました。都営住宅の建替えや、南多摩尾根幹線道路の本格整備等、東京都事業と連携した、まちづくりへの対応について、市民の皆さんとともにしっかりと進めていきます。また、団地再生や駅拠点の再構築等と関連させた「諏訪・永山地区まちづくり計画」について、関係者間の調整のほか、市民懇談会等を通じて深度化を図ります。
多摩センター地区では公共施設や基盤施設のリニューアルに向けた検討を進めており、まちの活性化につながることが期待されています。こうした点を念頭に、現在策定中の「多摩センター駅周辺地区都市再生整備計画」では、オープンカフェの実施やバリアフリー化等、街を楽しむ仕掛けを盛り込む等、都市計画マスタープランに掲げる「広域拠点としての賑わいの創出」、「来訪者の利便性・回遊性の向上」を図ることを目指します。
住み替え循環の形成につきましては、これを推進する組織として「住み替え・居住支援協議会」を設立し、今後の事業展開につなげていきます。
また、市内には多くの街路樹があり、四季折々の風景は生活に潤いをもたらしますが、一方で街路樹も老木化や巨木化が進み、道路の安全な通行を阻害する様ざまな障害の原因となっています。「街路樹よくなるプラン」は、こうした課題の解決を図り、街路樹の適切な育成管理を行う指針として、2ケ年をかけて改定します。
市内の公共交通の持続可能な体系等について関係機関との検討により「多摩市交通マスタープラン」の改定を行います。あわせて、交通不便地域の解消と高齢者の移動手段の確保を検討するため、地域密着型交通の運行実証実験を行います。

6 人・自然・地球 みんなで環境を大切にするまち

環境についてです。
これまで私たちは、石油や石炭等の化石燃料を大量にエネルギーとして使用することで、二酸化炭素の排出量を増加させてきました。二酸化炭素等の「温室効果ガス」により地球温暖化が進み、私たちの日常生活の中でも、夏場の最高気温の上昇や集中豪雨の発生等、気候変動を実感することが多くなっています。地球温暖化による影響は様ざまな分野で現れており、今後も影響は続くと予測されており、日常生活レベルでの継続的な対応が求められています。
地球温暖化対策の一環として実施しているクールシェア事業を引き続き実施しますが、多くの事業者にご賛同いただいていることを踏まえ、協賛店舗を紹介する啓発誌の充実を図ります。
また、低炭素社会の実現に向けた取り組みでは、市内の住宅を対象に創エネルギー・省エネルギー機器を新たに設置する場合、その費用の一部を補助する取り組みを進めます。
「住み良さ」の評価の大きな要素である公園については、公園施設を計画的に更新していくため「公園施設長寿命化計画」を策定します。また市営住宅の跡地であった場所に地元からの要望を踏まえ、「(仮称)一ノ宮二丁目公園」の整備を進めます。
ごみ減量の取り組みでは、特に若い世代や単身者等に、さらなるごみの分別や収集日の徹底、そして、ごみの減量を促すため、若い世代に身近な情報伝達手段として、家庭ごみ分別のアプリを導入し、ごみの減量啓発を図る取り組みを進めていきます。

以上、第五次多摩市総合計画第2期基本計画の着実な前進とともに、人口減少と高齢化問題等、本市の地方創生の取り組みとして進める「多摩市まち・ひと・しごと創生総合戦略」も計画的に実行していく所存です。

第五 むすびに

2017年は後の世代から「あの時、大きく変わった」と呼ばれる年となるかもしれません。国内外の動向に大きな関心を払うと共に大地に根を張った庶民感覚と研ぎ澄まされた市民感覚こそ必要な時と感じています。
私の市長としての任期は、早いもので残り一年となりました。2期目の集大成となる平成29年度については気を引き締め、禍根なく、未来へのレガシーを残す想いで緊張感を持って全力で乗り切っていきたいと決意しています。
「健幸まちづくり」は、「健幸都市宣言」を議会並びに市民の皆さんと共に発信し、全庁を挙げて展開を加速していく年となります。その一つとして、毎朝、市内各地で活発に行われているラジオ体操についても、日本放送協会等が主催する「夏期巡回・みんなの体操会」に本市として名乗りをあげ、多摩市から全国へ発信する機会を設けることができました。
先月には、多摩を舞台とする映画「一週間フレンズ」が封切られました。記憶が一週間しか持続しないという女子生徒と懸命に支える男子生徒の高校生活を主題としたラブストーリーです。漫画が原作ですが実写となった映画の随所に多摩市の風景や学校がバックとして撮影されています。「たまロケーションサービス」はじめ、シティセールスに取り組む皆さんの努力の賜物でもあります。
私は、多摩を愛する多くの皆さんそして若い人々の力も大いに活かし、困難で不安に満ちた時代かもしれませんが、危機感とスピード感をもって、持続可能なまちづくりに挑戦してまいります。市民の皆さんとの対話を大事にしていくとともに多くの知見とアイデアをいただく場も創出し、熟議を大切にかつ時には果敢にトライしてまいります。
市民の一人ひとりが、多摩市に住むことに誇りや愛着、幸せを実感していただけるよう、そして未来の市民の皆さんにも期待していただけるよう取り組みを進めてまいります。

最後に重ねて、市民並びに市議会の皆さんのご理解とご協力を心からお願い申し上げ、私の施政方針とさせていただきます。

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