多摩市行財政診断白書 第1部 総論編 第3章 行財政運営の課題(1)
最終更新日:平成20年3月31日
以降のシートでは、多摩市の行財政運営の課題として、以下の6点にスポットをあてて、現状、問題点、課題、改善の方向性について分析を行っています。
- 市税、各種使用料、手数料の徴収
- 行政体制の再整備(人事・組織)
- 義務教育施設の関連費の繰上償還
- 多摩市土地開発公社の保有地
- 外郭監理団体
- バランスシートの活用
行政のシステムは、一定の事項に継続的かつ安定的に取組むことに適しているため、これまで、経済成長や右肩あがりの税収を前提にした行財政運営がなされてきました。その結果、現状のデフレ経済下では、大きな問題が生じています。
今後の急速な少子高齢化に備え、変化に対応できる行財政運営、課題を先送りにしない対応が必要です。
現行の官庁会計制度は単式簿記で、次の4つの点が欠如しているといわれています。
- 「ストック情報」の欠如
- コスト情報」の欠如
- 住民への説明責任」の欠如
- Plan(予算)、Do(執行)重視、Check(検証・評価)、Action(見直し)が不十分なことによるマネージメント」の欠如
最近、より適切な行財政運営を行うために、バランスシートを作成する自治体が増えていますが、まだ試行段階で、全国的に統一されたルールはありません。
多摩市の平成13年度決算のバランスシートを総務省方式で作成してみました。これらの財務諸表や行政評価を行財政改革のためのツール(道具)として活用できるよう、研究、検討を進める必要があります。
(注)巻末「資料編」に、行政コスト計算書、キャッシュフロー計算書掲載
1. 市税、各種使用料、手数料の徴収
【事項名】 市税、各種使用料、手数料の徴収
【現状】
市税を始め、国民健康保険税、ごみ処理手数料、保育所保育料など、市民の皆さんから納めていただく公金は、財源確保、負担の公平性の観点から、徴収率の向上を基本に努力する必要がある。多摩市の場合、市税については、平成13年度の徴収率は、現年度分99.0%、滞納繰越分18.1%、全体で94.8%で、26市平均と比較すると、現年度分で0.8ポイント上回っているが、滞納繰越分では0.2ポイント下回っている。近年、市税の徴収率は改善方向にあり、今後もこの努力を維持する必要がある。その他負担金や使用料、手数料の13年度の徴収状況、収入未済の状況は、以下のとおりである。
一般会計
| 収入率 | 不納欠損額 | 収入未済額(円) | |
|---|---|---|---|
| 市税 | 94.8% | 40,012,458 | 1,504,550,439 |
| 老人保護措置費自己負担金 | 50.8% | 0 | 7,310,179 |
| 知的障害者保護措置費自己負担金 | 98.1% | 0 | 244,700 |
| 保育所保育料 | 88.2% | 0 | 41,817,010 |
| 助産施設措置費自己負担金 | 83.3% | 0 | 30,000 |
| 複合文化施設使用料 | 99.8% | 0 | 116,800 |
| 学童クラブ使用料 | 81.8% | 0 | 10,111,500 |
| 市営住宅家賃 | 97.4% | 0 | 1,449,100 |
| 市営住宅駐車場使用料 | 50.8% | 0 | 175,000 |
| ごみ処理手数料 | 99.6% | 0 | 813,100 |
| 粗大ごみ処理手数料 | 98.9% | 486,785 | 0 |
| 市営住宅家賃延滞金 | 0.0% | 0 | 1,900 |
| 多摩市生活資金貸付金元金収入 | 61.4% | 0 | 1,100,000 |
| 生活保護費返納金 | 17.1% | 0 | 46,178,643 |
| ホームヘルプサービス事業負担金 | 98.9% | 0 | 31,641 |
| おむつ支給利用者負担金 | 98.9% | 0 | 21,555 |
| 緊急通報システム事業利用料 | 99.0% | 0 | 3,000 |
| いきがい対応型デイサービス事業利用料 | 99.5% | 0 | 19,200 |
| 食事サービス利用料 | 97.7% | 0 | 74,250 |
| 在宅生活支援事業利用料 | 38.1% | 0 | 17,700 |
| 児童手当育成手当返還金 | 87.5% | 0 | 20,000 |
国民健康保険特別会計
| 国民健康保険税 | 69.5% | 78,264,992 | 1,110,314,125 |
下水道事業特別会計
| 下水道使用料 | 97.8% | 637,292 | 16,828,536 |
介護保険特別会計
| 介護保険料 | 98.5% | 0 | 7,935,400 |
【問題点】
市トータルで平成13年度の税や使用料等の収入未済額は、約27億5千万円にもなる。この入るべき歳入が入らないとうことは、その分市の一般財源が減るわけで、財政上の負担にもつながる。いずれの税、使用料・手数料等にしても、現年度の徴収率に比べ、滞納繰越分の徴収率はかなり低くなる。そのため、現年度のうちの滞納解消のための取組を強化する必要がある。また、滞納繰越分については、かなりの手間をかけないと徴収ができない面があるため、滞納解消のための効果的な職員体制等や督促等の手法を検討する必要がある。
【課題】
市税については、現年度分の現在の高い徴収率を維持するとともに、滞納解消のために、差し押さえの強化、臨戸訪問のほか、現在も取組んでいる夜間、休日電話催告をさらに推進する。他の税等についても、歳入確保、負担の公平性の観点から、市民の生活実態を踏まえた滞納解消のための手法を研究し、推進する必要がある。
【改善の方向性】
口座振替えによる収納の促進、滞納家庭への訪問収納、休日の各種税等の納付相談、夜間・滞納世帯訪問のローラー作戦など、それぞれの所管課と連携し、全庁的な滞納解消策を実施する。

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