多摩市行財政診断白書 第1部 総論編 第3章 行財政運営の課題(2)
最終更新日:平成20年3月31日
2. 行政体制の再整備(人事・組織)
【事項名】 行政体制の再整備(人事・組織)
【現状】
多摩市のこれまでの行政体制の最大の特徴 → 民間活力の導入(塵芥収集業務、保育園、幼稚園)により職員数を抑制し、効率的なサービスの提供を行ってきた。
職員数と人口の関係では、職員一人あたり市民数が、多摩市148人(平成13年4月1日現在)に対し、他市平均(26市平均)が131人で、各市の平均より職員一人あたりが受け持つ市民が約13%多い状況にある。それだけ職員数が抑制されているといえる。
職員給与は、都と同一基準を採用している。人件費の歳出総額に占める割合は、21.2%で、26市平均の21.9%を下回っているが、平成8年度以降上昇を続けている。人件費のうち、職員給与の占める割合は、73.4%である。
職員の平均年齢は41.1歳で、26市平均の44.1歳に比べるとまだ若いが、ニュータウンの一斉入居に伴うサービス需要の拡大に合わせて、集中採用したため、職員の年齢構成がアンバランスになっている。このため、職員の加齢に伴い、人件費の伸びが拡大する傾向にある。現在の職員の年齢構成を決算統計上のデータで他市と比較すると、40歳未満の職員の割合が、35.3%で、若い職員層が組織に占める割合が低い自治体にカウントされる。
また、多摩市は、住民の多様なニーズに応えるため、学童クラブや図書館、公民館に、手厚い職員配置を続けて来た。ちなみに小中学校(事務・用務)、児童館・学童クラブ、図書館、公民館に配置されている常勤一般職数は187名(平成15年4月1日現在)で、常勤職員総数の約19.5%を占めている。
【問題点】
職員の加齢に伴う人件費の上昇。年金制度改革により、再任用,再雇用職員等の高齢者雇用についての基本的な考え方の再構築が必要となっている。職員配置では、総務部門のコミュニティ関係、労働・農林・商工部門、教育部門での配置が手厚くなっている。また、保育園や清掃で民間に依存している部分が大きいので、他市に比べ施設配置の常勤の一般職数が低い方ではあるが、学校、図書館や公民館、学童クラブ等に多く職員が配置されている。今後、市民サービスの業務内容の分析とともに、市行政でやるべき内容かどうか、常勤一般職でなければ提供できないサービスであるか精査が必要である。
【課題】
職員の年齢構成上から、今後懸念される人件費の上昇の抑制や、年齢的な職員構成のアンバランスを補正し組織を活性化する必要がある。サービスの再構築に伴う組織機構の改革、職員定数や職員配置の見直し、年金制度の改正に伴う再任用・再雇用制度にも配慮しつつ、臨時職員・嘱託職員も含めた総合的な人的資源の配置のあり方の方針決定が必要。また、少ない職員数での効率的なサービス提供のために、総合事務管理システム等ITを活用し、業務改革に取組むことで、市民サービスに係る間接コストの低減を図る必要がある。
【改善の方向性】
「多摩市人財育成基本方針」で打ち出されているように、地方分権時代に対応した「自ら考える自立した職員」へシフトし、市民協働の視点から、民間やNPO*で可能な業務は受け渡し、分権型社会にふさわしい行政体制を再整備する。具体的には、行政職員が担う部門のサービスに見合った職員定数への転換、期限付き任用による多様な人材の活用、新たな人事評価制度の確立、再任用・再雇用制度の再構築などにより、総人件費を抑制し新たな市民サービスの充実のための経費に充てる。

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