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多摩市行財政診断白書 第2部各論編 第1章 公共施設のあり方(3)

最終更新日:平成20年3月31日

1. 3 維持管理の現状とコストシミュレーション(都市基盤分野)

ポイント

背景
 他市と比較し都市基盤施設の整備レベルが非常に高い

  • 道路-ニュータウン区域内は、歩車道分離を原則としており、必然的に歩道面積や道路面積が大きく、比例して維持管理費も負担が大となる。
  • 橋りょう-156橋の維持管理がある。
  • 公園面積-約161.3ヘクタールの維持管理がある(東京ドーム約35個分)
  • 下水道-平成31年より敷設後50年を経過する管の更新が発生。

手法1
 計画的保全
 現状機能を良好に維持する施設管理。
予測事態1
 理想的だが、厳しい財政状況の中、実現が困難。

手法2
 維持保全+事後保全
 現状機能維持と苦情対応で対応する施設管理の混在。
予測事態2
 現状機能を維持する分野と事後保全で対応する分野があり、優先順位や事後保全分野とのバランスが問題になる。

手法3
 事後保全
 苦情がきてから、維持補修を行う。現場の切実な要望があってから、予算化し維持補修を行う。
予測事態3
 道路舗装等は、市民生活の安全に支障があり、将来にも大きな負債を残すことになる。後で大きな出費を伴う。

重要ポイント
 維持管理のあり方を再構築

  1. 管理に費用のかからない施設形態への転換
  2. アダプト(里親)制度手法による市民協働の推進

1. 多摩市の都市基盤分野の現状

(1)道路施設の保全状況
 図表1は、類似都市10市のコスト比較です。普通建設事業費は新規の道路整備や舗装の打ち換えなど、計画的に行う維持管理や、歩道整備など道路の機能を増進する工事の費用です。維持補修費は破損対応など、比較的小額の補修等に充てられます。物件費は委託料がその多くを占め、清掃や街路樹の管理、橋などの耐震診断などが主な使途になります。
 道路面積が同規模の調布市と比較すると(多摩市:192ヘクタール、調布市:182ヘクタール)、多摩市は普通建設事業費と維持補修費が少なく、物件費が多いのが特徴になっています。これは、街路樹や、清掃を市が行わなければならない広い道路が多いことが要因になっています。

図表1 道路・橋りょうの市民一人あたりコスト比較

 様々な開発事業者によって、整備された道路は、法律に基づいて市が引継ぎ管理するものとされています。図表2及び図表3は、街路樹・道路緑地、街路灯の推移ですが年々増加している状況です。

図表2 街路樹湯・道路緑地の推移

 図表4は、平成11年度からの道路・橋りょう管理コストの推移ですが、橋りょうの構造点検・強度診断経費やカーブミラー・ガードパイプ等の交通安全維持費及び道路清掃に係る経費等が削減されてきています。
 この要因としては、委託作業の見直しによる、合理化を行った結果と併せて、省エネルギータイプの街路灯への交換による削減分が含まれています。

図表4 道路・橋りょう管理コスト推移

 平成11年度平成12年度平成13年度平成14年度平成15年度
道路橋梁維持管理コスト(億円) 7.75 7.85 6.76 4.64 4.17

(2)公園保全状況
 公園面積は、平成14年4月1日現在で180公園、内訳として153公園+27緑地の161.3ヘクタール、東京ドームに換算するとおおよそ35個分に相当します。図表5は、市立公園の面積推移ですが、平成2年度から平成14年度までに23.3ヘクタール(東京ドーム換算おおよそ5個分)増えています。
 図表6は、公園面積と委託料の推移ですが、管理する公園面積が増えているにも係わらず清掃や植栽管理などに充てられる委託料の額は削減されてきています。
 この要因としては、委託作業の単価、契約手法などの見直しによる、合理化を行った結果と併せて、委託する委託作業の内容(例えば清掃の回数等)の削減分が含まれています。

図表5 市立公園面積の推移

図表6 公園面積と委託料の推移

 平成9年度平成10年度平成11年度平成12年度平成13年度
市立公園面積(ha) 154.0 159.9 160.0 160.0 160.4
委託料(億円) 6.53 6.17 6.14 5.80 5.95

2. 都市基盤分野のコストシミュレーション

(1)道路の維持保全コストシミュレーション
 道路は、築造された後、消耗品(街路灯の電球など)の交換・補充や部分的な穴やヒビ割れ、ガードレールの補修などの補修を行いますが、こうした対応で追いつかなくなった時、全面的な舗装の打ち換えや、排水溝の作り直しなどが必要になります。
 幹線・準幹線道路及びバス通りなどは、路線数・延長こそ生活道路と比べて少ない状況に有りますが、万一のときの影響が広い範囲に及ぶため、よりきめの細かい維持管理が必要になります。
 ライフサイクルコストとは、築造(全面改修)から次の全面改修直前までの期間(道路の場合、15年から30年とされています。)を設定して、その間に必要な経費を全て積み上げたものを指します。
 以下に幹線・準幹線道路及びバス通りの、単年度割りのライフサイクルコストを4案、例示します。
 最長の30年を採用したシミュレーションでは、一般の生活道路や橋りょうと合わせて、経常的に毎年おおよそ5億円の維持管理コストが必要との結果になりました。

図表7
図表7

(2)公園の維持保全コストシミュレーション
 開発事業者によって整備された公園は、道路の場合と同様、法律に基づいて市が引継ぎ管理するものとされています。平成14~17年度の4年間に多摩市が法的に市の公園として、引継ぎしなければならない緑地の面積が24.34ヘクタール見込まれます。
 委託料を試算した結果、8,800万円(1平方メートルあたり 平成14年度実績-362円)の増額シミュレーションになります。

図表8 今後3年間の公園面積・コストシミュレーション

引継ぎ緑地面積
年度引継ぎ面積(ha)
14 10.44
15 6.38
16 1.76
17 5.76
合計 24.34
年度1011121314
市立公園面積(平方メートル) 1598802 1599779 1599779 1804433 1813097
委託料(億円) 8.17 8.14 8.8 8.95 8.84
平方メートルあたりの単価(円) 386 384 382 371 382
年度15161718
市立公園面積(平方メートル) 1717497 1781297 1798897 1888497
委託料(億円) 8.22 8.45 8.81 8.72
平方メートルあたりの単価(円) 382 382 382 382

(3)下水道の維持保全コストシミュレーション
 下水道は現在、管の清掃や点検、補修費などの「下水道管理経費」、汚水処理場の運転経費としての「流域下水道排出管理経費」、整備時の借金である「公債費」などが多い状況ですが、平成31年度からは、敷設後50年を経過する管の更新(入替え・管内部のコーティングなど)が公共下水道整備事業費として発生すると予測されます。

図表9 今後20年間の下水道維持管理コストシミュレーション

このページに関する問合せ先

企画政策部企画課
電話番号:042-338-6813 ファクシミリ番号:042-337-7658
Eメールでの問合せは専用フォームをご利用ください。

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