子宮頸がん予防「HPVワクチン定期予防接種」について

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ページ番号1002821  更新日 2024年4月18日

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HPVワクチン定期予防接種の実施について

平成25年4月1日から予防接種法の改正により、子宮頸がん予防のための HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンが定期の予防接種になりました。

HPVワクチンは、子宮頸がんの原因となりやすいHPVの感染を予防します。
しかし、すべての発がん性HPVの感染を防ぐものではありません。
ワクチンを接種していても定期的に子宮頸がん検診を受けることが大切です。

詳しくは、厚生労働省ホームページをご覧ください。

HPVワクチン「積極的な勧奨」の再開について

HPVワクチンについては、平成25年4月に定期予防接種に位置付けられましたが、接種後にワクチンとの因果関係を否定できない持続的な痛みなどの症状が報告されているとして、2か月後の平成25年6月に厚生労働省が、積極的な接種勧奨を差し控えるよう全国の自治体に勧告しました。
この勧告を受けて、多摩市でも対象者へ個別にご案内をお送りすることを取りやめており、以後、8年以上にわたり、積極的にお勧めしない状況が続きました。

その後、令和3年11月に厚生労働省から、最新の知見を踏まえ、ワクチンの安全性に特段の懸念が認められないこと、接種による有効性が副反応のリスクを明らかに上回ることが認められることなどから、積極的勧奨の差し控えを終了し、対象者への個別勧奨を再開するよう全国の自治体に通知がありました。

この通知を受けて、令和4年度より積極的な接種勧奨を再開します。令和4年度は、中学1年生・高校1年生相当の女子と、キャチアップ事業対象者へ、個別にご案内をお送りします。詳しくは、「個別通知について」をご覧ください。

子宮頸がんの予防について

子宮頸がんは、日本では年間約11,000人の女性が発症していると報告されており、近年では20~30歳代で増加傾向にあります。
この病気は、発がん性のある(高リスク型)HPVの持続的な感染が原因となって発症します。このウィルスに感染すること自体は特別なことではなく、性交経験がある女性であれば誰でも感染の可能性があります。HPVに感染しても初期段階では自覚症状がほとんどなく、ウイルスは自然に排除されてしまいますが、まれに、ウイルスが排除されずに長期間感染が続く場合があり、ごく一部のケースで数年から数十年かけて前がん病変の状態を経て子宮頸がんを発症します。
HPVワクチンには、子宮頸がんの50~70%と最も多く検出されるHPV16型と18型に対する抗原があり、子宮頸がんを予防するためにつくられたワクチンです。しかし、すべての型の高リスク型HPVを予防することはできません。

そのため、HPVワクチンを接種した方も、定期的に「子宮頸がん検診」を受けることが必要です。市では20歳以上の方を対象に2年に一度、子宮頸がん検診を実施しています。20歳を過ぎたら定期的に検診を受けることをお勧めします。

HPVワクチンの定期予防接種について

1.対象者

(1)小学校6年生~高校1年生相当の女子

  • ※標準的な接種期間:中学校1年生相当年齢
  • ※キャッチアップ事業の実施に伴い、平成19年4月2日生まれから平成20年4月1日生まれの方は、令和7年3月31日まで接種可能です
厚生労働省パンフレット

(2)キャッチアップ世代

次の1. 2.に該当する方

  1. 平成9年4月2日生まれから 高校2年生相当の女性
  2. HPVワクチン3回接種を終えていない方
  • 積極的勧奨を差し控えていた期間に接種機会を逃した方を対象に、「キャッチアップ接種」を令和4年度から3年間(令和7年3月31日まで)実施します。
    詳しくは、下の「6.キャッチアップ接種の実施について」をご覧ください。

参考)子宮頸がん予防「HPVワクチン任意接種費用助成事業」(受付期間:令和7年3月まで)
積極的勧奨の差控えにより、HPVワクチンの定期接種の機会を逃した方で、既に自費で接種を受けた方に対して接種費用の助成を行っています。
詳しくは、次をご参照ください。

2.費用

無料

3.実施場所:指定医療機関

次のリンクより「子どもの定期接種【実施医療機関】」をご覧ください。

4.接種の受け方

  1. 指定医療機関へ予約
  2. 持ち物
    次のものを持参のうえ、体調の良いときに接種を受けてください。
    • 母子健康手帳(他の予防接種との間隔等の確認、接種の記録をします)
    • 予診票
    • 2回目、3回目の接種の方は接種済証(母子健康手帳に接種済印がある場合は不要)
    • 保険証など(住所地、生年月日、氏名が確認できるもの)

5.接種回数と使用するワクチン

* 令和5年4月より「シルガード9(9価ワクチン)」が追加されました。

接種回数

3回または2回

使用するワクチン

接種できるワクチンは3種類あります。
接種するワクチンの種類や接種開始年齢によって、接種を完了できる接種回数が異なります。

  1. 組換え沈降2価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン(サーバリックス)を接種する場合
    合計3回接種 初回接種から1ヶ月後に2回目、初回接種から6ヶ月後に3回目
  2. 組換え沈降4価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン(ガーダシル)を接種する場合
    合計3回接種 初回接種から2ヶ月後に2回目、初回接種から6ヶ月後に3回目
  3. 組換え沈降9価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン(シルガード9)を接種する場合
    初回接種が15歳以上(15歳になる誕生日以降)の場合:合計3回接種 初回接種から2ヶ月後に2回目、初回接種から6ヶ月後に3回目
    初回接種が15歳未満(15歳になる誕生日の前日まで)の場合合計2回接種 初回接種から6ヶ月後に2回目

※どのワクチンを接種するかについては医師にご相談ください。

混合接種について
原則として、同じワクチンで接種することをお勧めしておりますが、医師と相談のうえ、途中から「シルガード9」に変更し、残り(3回目または2回目・3回目)の接種を完了することも可能です。令和5年4月以降であれば、公費で接種ができます。

6.キャッチアップ接種の実施について

積極的接種勧奨の再開にあたり、接種勧奨を差し控えていた期間に接種の機会を逃した方を対象に、HPVワクチンが接種できる「キャッチアップ接種」を実施します。接種費用は、無料です。

  • HPVワクチンを接種していない方は3回接種、1回接種したことがある方は残り2回、2回接種したことがある方は残り1回の接種が受けられます。
  • 過去にHPVワクチンを受けた時から時間が経過している場合でも、接種を初回からやり直す必要はなく、残りの回数の接種(2、3回目または3回目)を受けてください。
  • HPVワクチンは、原則、同一種類のワクチンを用いて3回接種することとなっています。

詳しくは、次の厚生労働省パンフレットをご覧ください。

(1)対象者:1. 2.に該当する方

  1. 平成9年4月2日生まれから 高校2年生相当の女性
  2. HPVワクチン3回接種を終えていない方

(2)接種期間

令和4年4月1日から令和7年3月31日

(3)その他の接種方法等は、前記と同じ

  • 持ち物
    保険証など(住所地、生年月日、氏名が確認できるもの)
    母子健康手帳、接種済証など(2,3回目の接種の方は、過去のHPVワクチンの接種履歴がわかるもの(母子健康手帳に記載されている場合は不要))
  • 実施場所:指定医療機関(「定期予防接種と指定医療機関」をご覧ください)

HPVワクチン接種に関する資料

パンフレット

接種後のリーフレット

その他資料

接種後の注意

接種後に注射による痛みや心因性の反応等による失神があらわれることがあります。失神による転倒等を防止するため、注射後の移動の際には、保護者または医療従事者が腕を持つなどして付き添い、接種後30分程度は体重を預けることのできる背もたれのあるソファに座るなどして、なるべく立ち上がらないように様子を見るようにしてください。

副反応

組換え沈降2価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン(サーバリックス)の副反応(ワクチン添付文書より)

  1. 重大な副反応(頻度不明 注意1)
    ショック、アナフィラキシー様症状、ギラン・バレー症候群(GBS)、急性散在性脳脊髄炎(ADEM)
  2. その他の副反応
    サーバリックスの副反応
      10%以上 1~10%未満 0.1~1%未満 頻度不明(注意1)
    過敏症 瘙痒 発疹、蕁麻疹    
    局所症状(注射部位) 疼痛、発赤、腫脹 硬結 知覚異常  
    消化器 胃腸症状(悪心、嘔吐、下痢、腹痛等)      
    筋骨格 筋痛、関節痛     四肢痛
    精神神経系 頭痛 めまい 感覚鈍麻(しびれ感) 失神・血管迷走神経反応(注意2)(注意3)
    肝臓       AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇等
          ぶどう膜炎、角膜炎
    その他 疲労 発熱(38度以上を含む)、上気道感染 全身脱力 リンパ節症
  • (注意1)自発報告または海外のみで認められている副反応については頻度不明。
  • (注意2)血管迷走神経反応としてふらふら感、冷や汗、血圧低下、悪寒、気分不良、耳鳴り、徐脈、頻脈等の症状が発現する。
  • (注意3)失神・血管迷走神経反応は強直間代性運動を伴うことがある。

組換え沈降4価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン(ガーダシル)の副反応(ワクチン添付文書より)

  1. 重大な副反応(頻度不明(注意1))
    過敏症反応(アナフィラキシー反応、アナフィラキシー様反応、気管支痙攣、蕁麻疹等)、ギラン・バレー症候群(GBS)、血小板減少性紫斑病、急性散在性脳脊髄炎(ADEM)
  2. その他の副反応
    ガーダシルの副反応
      10%以上 1~10%未満 1%未満 頻度不明(注意1)
    全身症状   発熱   無力症、悪寒、疲労、倦怠感
    局所症状(注射部位) 疼痛、紅斑、腫脹 そう痒感、出血、不快感 硬結 血腫
    精神神経系   頭痛   失神(強直間代運動を伴うことがある)、浮動性めまい
    筋・骨格系     四肢痛、筋骨格硬直 関節痛、筋肉痛
    消化器     下痢、腹痛 嘔吐、悪心
    血液       リンパ節症
    感染症       蜂巣炎
    臨床検査     白血球数増加

(注意1)自発報告及び外国臨床試験でのみ認められた副反応。

副反応に関する詳細な情報については下記外部リンク先を参照してください。

組換え沈降9価ヒトパイローマウイルス様粒子ワクチンワクチン(シルガード9)の副反応(ワクチン添付文書より)

1.重大な副反応(頻度不明 (注1))
 過敏症反応(アナフィラキシー、気管支痙攣、蕁麻疹など)、ギランバレー症候群、血小板減少性紫斑病、急性散在脳髄膜炎(ADEM)

 

2.その他の副反応
  10%以上 1~10%未満 0.5~1%未満

頻度不明

(注意1)

感染症及び寄生虫症    

上咽頭炎、

インフルエンザ

蜂巣炎
血液及びリンパ系障害       リンパ節症
神経系障害 頭痛 浮動性めまい   感覚鈍麻、失神(強直間代運動を伴うことがある)
呼吸器、胸部及び縦隔障害   口腔咽頭痛    
胃腸障害   悪心、下痢 嘔吐、上腹部痛、腹痛  
筋骨格系及び結合組織障害     筋肉痛、関節痛 四肢痛
一般・全身障害及び投与部位の状態 注射部位疼痛、注射部位膨張、注射部位紅斑 注射部位そう痒感、発熱、疲労、注射部位内出血、注射部位腫瘤 注射部位出血、注射部位血腫、注射部位熱感、倦怠感、注射部位硬結、注射部位反応、注射部位知覚低下、無力感 悪寒、注射部位知覚消失

(注意1)本剤又はガーダシルの自発報告で認められた副反応

*発現頻度は臨床試験(001試験、008試験及び066試験)に基づき算出した。

HPVワクチンに関する相談窓口

厚生労働省 感染症・予防接種相談窓口

電話番号 0120-331-453

受付時間 平日午前9時から17時まで(土曜、日曜、祝日、年末年始は除く)

接種後に症状が生じた方のための相談窓口

ワクチン接種後に体調の変化があった場合には、すぐに接種を受けた医師やかかりつけ医にご相談ください。

予防接種健康被害救済制度について

定期の予防接種によって引き起こされた副反応により、医療機関での治療が必要になったり、生活に支障がでるような障害を残すなどの健康被害が生じた場合には、予防接種法に基づく補償を受けることができます。
健康被害の程度等に応じて、医療費、医療手当、障害児養育年金、障害年金、死亡一時金、葬祭料の区分があり、法律で定められた金額が支給されます。死亡一時金、葬祭料以外については、治療が終了するまたは障害が治癒する期間まで支給されます。
ただし、その健康被害が予防接種によって引き起こされたものか、別の要因(予防接種をする前あるいは後に紛れ込んだ感染症あるいは別の原因等)によるものなのかの因果関係を、予防接種・感染症医療・法律等、各分野の専門家からなる国の審査会にて審議し、予防接種によるものと認定された場合に補償を受けることができます。
給付申請の必要が生じた場合には、診察した医師、保健所、健康推進課までご相談ください。

20歳を過ぎたら定期的に検診を

HPVワクチンは、すべての発がん性ヒトパピローマウイルスの感染を防ぐものではありません。また、接種前に感染している発がん性ヒトパピローマウイルスを排除したり、発症している子宮頸がんや前がん病変(がんになる前の異常な細胞)の進行を遅らせたり、治療することはできません。子宮頸がんの早期発見のため、20歳を過ぎたら定期的に検診を受けましょう。

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このページに関するお問い合わせ

健康推進課(健康センター)予防担当
〒206-0011 東京都多摩市関戸四丁目19番5号
電話番号:042-376-9111 ファクシミリ番号:042-371-1235
電話番号のかけ間違いにご注意ください
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