こちらは第五次多摩市総合計画第3期基本計画わかりやすいばんです。 2019年6月に多摩市企画政策部企画課が作成しました。 全部で7468文字です。 1ページ はじめに 皆さんがいつまでもこのまちで楽しく、元気に過ごすことができるように、多摩市が将来目指すまちの姿とまちづくりの基本的な方向性をまとめた第五次多摩市総合計画第3期基本計画を2019年6月につくりました。 このわかりやすいばんは、子どもたちや障害のあるかたにも、第五次多摩市総合計画第3期基本計画の内容をなるべく簡単な表現でお伝えするためにつくったものです。ぜひ、一度ご覧になっていただき、これからの多摩市のまちづくりについて、みんなで一緒に考えてみましょう。 目次 1 第五次多摩市総合計画ってなに? 2 第五次多摩市総合計画第3期基本計画について 3 現在の多摩市の状況はどうなっているの? 4 第3期基本計画はどんなことに力を入れて取り組むの? 5 多摩市が目指すまちの姿は? その1 子育て・子育ちをみんなで支え、子どもたちの明るい声がひびくまち その2 みんなが明るく、安心して、いきいきと暮らしているまち その3 みんなで楽しみながら地域づくりを進めるまち その4 働き、学び、遊び みんなが活気と魅力を感じるまち その5 いつまでもみんなが住み続けられる安全で快適なまち その6 人、自然、地球 みんなで環境を大切にするまち 6 このほかの取組も紹介します 7 この計画は市民の皆さんと一緒につくりました 2ページ 1 第五次多摩市総合計画ってなに? 多摩市が目指すまちの姿とまちづくりの基本的な方向性が書いてある、とても大切な計画です。 総合計画に基づいて、様々な分野で市民の皆さんの生活に関するたくさんの取組をおこなっています。 総合計画では、多摩市が目指すまちの姿を市民の皆さんで共有するために将来都市像を決めています。 将来都市像=みんなが笑顔 いのちにぎわうまち 多摩 第五次多摩市総合計画によるまちづくりは2011年度からの概ね20年間です。   2 第五次多摩市総合計画第3期基本計画について 第五次多摩市総合計画は、2011年度をスタートとする概ね20年間の計画なので、その間の社会や経済の動きなどに対応するため、4年ごとに計画の見直しをおこなっています。 この第五次多摩市総合計画第3期基本計画は、2019年度から2028年度までの計画です。 2011年度に始まった第1期基本計画では、基本的な考え方を、自助・共助・こうじょのバランスのとれたまちづくりとしていました。 2015年度に始まった第2期基本計画では、基本的な考え方を、3つの取り組みの方向性に基づくまちづくりとしていました。 2019年度に始まった第3期基本計画では、基盤となる考え方を、けんこうまちづくりのさらなる推進としています。 なお、多摩市ではけんこうまちづくりと呼ぶときは、こうの字を「幸せ」の漢字で表記しています。これは、多摩市では身体面の健康だけでなく、それぞれに生きがいを感じ、安全・安心に暮らすことができ、子育て中であっても、子どもから高齢者までだれもが幸せを実感できるまちを目指しているためです。 3ページ 3 現在の多摩市の状況はどうなっているの? 現在の多摩市は、子どもの人口割合が急激に減っている一方で、65歳以上の高齢者の割合が急激に増加しています。(少子化・高齢化) そのため、今は約15万人いる多摩市の人口も、これからは徐々に減っていくと予想されています。(人口減少) 少子化・高齢化や人口減少が進んでいくと、私たちの生活にも大きな影響が出てきます。   例えば、働く人の数が減ることで、市に入ってくるお金(税収)が減り、古くなった学校や公民館の改修ができなくなる。 高齢者が増えることで、介護などのサービスを利用する人が増えて、市の持っているお金が少なくなる。 空き家が増えることで、古くなった建物が倒壊するリスクが高くなる。などの影響が出てくると予想されています。    多摩市の人口と高齢化率(65歳以上の人口の割合)について 多摩市の人口は、1960年に約1万人、1980年に約9万5千人、2019年に約14万9千人ですが、2060年には約11万7千人になると推計されています。 多摩市の高齢化率は、1960年に5.9%、1980年に約4.5%、2019年に28.1%ですが、2060年には39.5%になると推計されています。 なお、人口と高齢化率の出典は、1960年、1980年のデータは国勢調査で、各年10月1日時点の実数です。2019年のデータは住民基本台帳で、1月1日時点の実数です。 2060年のデータは、多摩市まち・ひと・しごと創生総合戦略の人口ビジョンで推計している将来展望人口で示している数値です。 4ページ 4 第3期基本計画はどんなことに力を入れて取り組むの? 多摩市は、けんこう都市の実現を目指しています。 第3期基本計画では、けんこうまちづくりをさらに推進していくことを計画の基盤となる考え方としています。 多摩市が目指すけんこう都市(スマートウェルネスシティ)とは、身体面の健康だけでなく、それぞれに生きがいを感じ、安全・安心に暮らすことができ、子育て中であっても、障害があっても、子どもから高齢者まで、だれもが幸せを実感できるまちのことです。 多摩市では、これまでもけんこうまちづくりの取組をたくさんおこなってきました。ここでは、その一例を紹介します。 取組例その1 多摩市けんこう都市宣言を制定 けんこうまちづくりとして目指すべき姿(ゴール)を、多摩市に関わる人たち全員(市民、議会、行政、事業者等)で共有するために制定しました。 取組例その2 ライフウェルネス検定を実施 老いや病と折り合いをつけながら、住み慣れたまちで自分らしくいきいきと暮らし続けられるポイントをまとめた、多摩市オリジナルのテキストを作成・販売し、テキストに掲載している情報の中から出題する多摩市独自の検定であるライフウェルネス検定を開催しました。 第3期基本計画では、社会への変化などを踏まえ、計画の基盤となる考え方であるけんこうまちづくりをさらに推進していくために3つの重点課題に特に力を入れて取り組んでいきます。 重点課題1は、超高齢社会への挑戦です。 重点課題2は、若者世代・子育て世代が幸せに暮らせるまちの基盤づくりです。 重点課題3は、市民・地域と行政との新たなきょうどうのしくみづくりです。 5ページ 5 多摩市が目指すまちの姿は? 多摩市では、6つの目指すまちの姿の実現のために、各分野で様々な取組をおこなっています。 目指すまちの姿1は、子育て・子育ちをみんなで支え、子どもたちの明るい声がひびくまちです。主に子育て・子育ち、教育の分野です。 目指すまちの姿2は、みんなが明るく、安心して、いきいきと暮らしているまちです。主に健康・医療、地域福祉、高齢者福祉、障がい者福祉の分野です。 目指すまちの姿3は、みんなで楽しみながら地域づくりを進めるまちです。主に市民活動、コミュニティ、文化・スポーツ・交流、平和・共生の分野です。 目指すまちの姿4は、働き、学び、遊び みんなが活気と魅力を感じるまちです。主に産業振興・雇用・観光の分野です。 目指すまちの姿5は、いつまでもみんなが住み続けられる安全で快適なまちです。主に防災・防犯、都市づくりの分野です。 目指すまちの姿6は、人・自然・地球 みんなで環境を大切にするまちです。主に環境の分野です。 6ページ 目指すまちの姿1について説明します。 目指すまちの姿1は、子育て・子育ちの分野に取り組む政策A1、教育の分野に取り組む政策A2で構成されています。 政策A1 子どもを育てることがうれしいと思えるまちづくり (1)2022年度まで、特に力を入れて取り組むこと(例) ・子どもと親子の居場所づくりに取り組みます。 ・待機児童対策に取り組みます。 ・地域における見守り活動を充実します。 ・ひきこもりの自立支援に取り組みます。 (2)わたしたちができること(例) ・地域で友達や仲間づくりをします。 ・地域活動に参加し、地域で子育てしやすいネットワークをつくります。 (3)主な目標 学童クラブの待機児童数を、2017年度時点の80人から2022年度には0人にします。 政策A2 人と学びを未来につなぐまちづくり (1)2022年度まで、特に力を入れて取り組むこと(例) ・英語教育を充実します。 ・いじめや不登校の未然防止や早期発見・早期対応に取り組みます。 ・健康教育を充実します。 ・学校と地域の連携に取り組みます。 (2)わたしたちができること(例) ・自ら主体的に学び、考え、行動します。 ・社会のルールやマナーについて、家庭で話し合います。 ・自ら基本的生活習慣を身につけます。 (3)主な目標 「いじめはいけない」と回答した小学6年生の割合を、2017年度時点の80%から2022年度には100%にします。 7ページ 目指すまちの姿2について説明します。 目指すまちの姿2は、健康・医療の分野に取り組む政策B1、地域福祉の分野に取り組む政策B2、高齢者福祉の分野に取り組む政策B3、障がい者福祉の分野に取り組む政策B4で構成されています。 政策B1 生涯にわたって健やかでいきいきと暮らせるまちづくり (1)2022年度まで、特に力を入れて取り組むこと(例) ・健康づくりの活動を充実します。 ・受動喫煙を防止する取組をおこないます。 ・救急医療体制を充実します。 ・定期予防接種の機会を確保します。 (2)わたしたちができること(例) ・バランスのとれた食生活を心がけます。 ・定められた時期に予防接種を受けます。 (3)主な目標 健康のために実践していることがある市民の割合を、2017年度時点の62.1%から2022年度には64%にします。 政策B2 だれもが安心して暮らせる支え合うまちづくり (1)2022年度まで、特に力を入れて取り組むこと(例) ・地域福祉活動への支援と参加の促進をおこないます。 ・民生委員・児童委員活動を充実します。 ・貧困の連鎖を防ぐための支援を強化します。 ・犯罪被害者等の支援を強化します。 (2)わたしたちができること(例) ・身近な人や近所の人が悩んでいたり、困っていたときには積極的に声掛けを行います。 ・犯罪被害者等の現状や支援の必要性などについての理解を深めます。 (3)主な目標 地域福祉の推進についての満足、やや満足している市民の割合を、2017年度時点の18.5%から2022年度には22.2%にします。 8ページ 政策B3 高齢者がいきいきと暮らせるまちづくり (1)2022年度まで、特に力を入れて取り組むこと(例) ・認知症への対策をおこないます。 ・高齢者が暮らしやすい地域をつくります。 ・介護が必要な状態になることを早期に予防する取組をおこないます。 ・高齢者の社会参加・交流の促進に取り組みます。 (2)わたしたちができること(例) ・様々な活動に積極的に参加し、世代間の交流をはかります。 ・認知症高齢者を日ごろから見守り、地域で暮らしていけるよう支援します。 (3)主な目標 認知症サポーター養成講座受講者数を、2017年度時点の11870人から2022年度には13000人にします。 政策B4 障がい者が安心して暮らせるまちづくり (1)2022年度まで、特に力を入れて取り組むこと(例) ・相談支援体制を充実します。 ・障がい者の就労への支援をおこないます。 ・障害への理解促進に取り組みます。 ・日常での見守り・支援体制づくりを進めます。 (2)わたしたちができること(例) ・障害に対する正しい理解に努めます。 ・障がい者を互いに支え合うしくみの構築や法令順守に向けた取組への主体的な参加に努めます。 (3)主な目標 しょうがいのあるかたがこれからも多摩市に住み続けると回答している割合を、2017年度時点の68.5%から2022年度には72.9%にします。 9ページ 目指すまちの姿3について説明します。 目指すまちの姿3は、市民活動・コミュニティの分野に取り組む政策C1、文化・スポーツ・交流の分野に取り組む政策C2、平和・共生の分野に取り組む政策C3で構成されています。 政策C1 地域で支え合い、暮らせるまちづくり (1)2022年度まで、特に力を入れて取り組むこと(例) ・地域の支え合い活動を支援します。 ・地域の課題を地域で共有し、解決するしくみづくりをおこないます。 (2)わたしたちができること(例) ・地域の講座等で習得した知識・技能を地域の中でいかします。 ・まちづくりに対する関心を持ち、できることから活動をはじめます。 (3)主な目標 自治会・町会・管理組合の加入世帯数を、2017年度時点の39215世帯から2022年度には39400世帯にします。 政策C2 豊かな心を育む、学びと文化、交流のまちづくり (1)2022年度まで、特に力を入れて取り組むこと(例) ・スポーツ活動を通じた健康増進といきがいづくりの取組を進めます。 ・地域内の交流、世代間の交流を推進します。 ・市民が様々な形で文化・芸術に触れる環境を整えます。 (2)わたしたちができること(例) ・文化・スポーツ活動を楽しみます。 ・世代や国籍などを問わず互いを理解し、様々な交流をします。 (3)主な目標 週1回以上スポーツをした人の割合を、2017年度時点の53%から2022年度には66%にします。 政策C3 だれもが平等で互いに尊重し合うまちづくり (1)2022年度まで、特に力を入れて取り組むこと(例) ・平和意識の普及・啓発をおこないます。 ・男女平等・男女共同参画に向けた啓発事業の展開と支援をおこないます。 (2)わたしたちができること(例) ・平和に対する認識を深めます。 ・人権を尊重することの重要性を正しく認識します。 (3)主な目標 地域や学校等と連携して実施した平和事業の回数を、2017年度時点の5回から2022年度には8回にします。 10ページ  目指すまちの姿4について説明します。 目指すまちの姿4は、産業振興、雇用、観光の分野に取り組む政策D1で構成されています。 政策D1 人々が集い、働く、活気と魅力あふれるまちづくり (1)2022年度まで、特に力を入れて取り組むこと(例) ・中小企業等への支援に取り組みます。 ・キャラクターなどを活用し、まちの魅力を発信します。 ・都市農業の担い手の育成を支援します。 ・駅周辺地区の活性化に取り組みます。 (2)わたしたちができること(例) ・市内の店舗で買い物するなどにより、地域経済の活性化に寄与するよう努めます。 ・おもてなしの心を持って市外からのらいがいしゃを迎えます。 (3)主な目標 市内観光客数を、2017年度時点の539万6722人から2022年度には564万4000人にします。   11ページ 目指すまちの姿5について説明します。 目指すまちの姿5は、防災・防犯の分野に取り組む政策E1、都市づくりの分野に取り組む政策E2で構成されています。 政策E1 安全・安心のまちづくり  (1)2022年度まで、特に力を入れて取り組むこと(例) ・住宅の耐震化を促進します。 ・消防団の充実に取り組みます。 ・自主的な防犯活動を支援し、防犯用品の貸与等を充実します。 ・消費者相談・保護を推進します。 (2)わたしたちができること(例) ・食糧等の備蓄や防災訓練への参加などに努めます。 ・地域での挨拶運動や見回り活動等に参加します。 (3)主な目標 自主防災組織数を、2017年度時点の177組織から2022年度には192組織にします。 政策E2 安心して快適に暮らし、移動できるまちづくり (1)2022年度まで、特に力を入れて取り組むこと(例) ・多摩ニュータウンを今より元気にするための取り組みをおこないます。 ・古くなった道路や橋などの施設の維持・更新をおこないます。 ・みんなが歩きやすい道づくりに取り組みます。 ・交通のバリアフリー化を進めます。 ・空き家の発生の予防と適切な管理をおこないます。 (2)わたしたちができること(例) ・交通安全教室などに参加します。 ・駐車、ちゅうりんのルールを守ります。 (3)主な目標 街路灯のLED化率を、2017年度時点の89%から2022年度には96%にします。 12ページ 目指すまちの姿6について説明します。 目指すまちの姿6は、環境の分野に取り組む政策F1で構成されています。 政策F1 地球と人にやさしい持続可能なまちづくり (1)2022年度まで、特に力を入れて取り組むこと(例) ・まちの環境美化の取り組みをおこないます。 ・環境への負荷が少なくするための取り組みをおこないます。 ・ごみを減らし、資源化率を高める取り組みをおこないます。 ・環境にやさしい活動をする人を育てるため、学校や地域などでの環境教育・環境学習に取り組みます。 (2)わたしたちができること(例) ・地域での清掃活動など、まちの環境美化に取り組みます。 ・マイバッグやマイ箸などを使用し、ごみの減量化を図ります。 (3)主な目標 市民一人一日あたりのごみ量を、2017年度時点の579グラムから2022年度には567.4グラムにします。 13ページ 6 このほかの取組も紹介します 6つの目指すまちの姿で書かれた取組以外にも、多摩市をもっと良くしていくために、例えばこんな取組も行っています。 ・先進技術や民間サービスの導入により、市役所の業務の効率化と市民サービスの向上に取り組みます。 ・すべての公共施設を効率的・効果的に運営するための計画策定などに取り組みます。 ・市民の皆さんへの情報共有や情報公開を行いながら、業務の改善などにつなげていきます。 ・簡単に手続きができるしくみや一ヶ所で相談を受けられる体制づくりなど、質の高い窓口・市民サービスの提供に取り組みます。 ・多摩市制50周年となる2021年に向けて、様々な記念事業を行います。 ・多摩市の良さを市内の人だけでなく、市外の人たちにも発信するため、広報活動の強化に取り組みます。 14ページ 7 この計画は市民の皆さんと一緒につくりました 第五次多摩市総合計画第3期基本計画は、市民とともにつくる計画をテーマのひとつにしているので、たくさんの市民の意見を聞きながらつくられました。 市民の皆さんの参画実績を紹介します。 公募の市民や学識経験者など15名の委員からなる総合計画審議会では10回の会議を行いました。 市民ワークショップでは計3回で82名に参加いただきました。 中学生・高校生アンケートでは964名から回答をいただきました。 パブリックコメントでは7名から12件の意見をいただきました。 全員協議会では市議会議員の皆さんに計画案への意見をいただきました。 市民説明会では17名に参加いただきました。 市役所内部の検討実績を紹介します。 総合計画策定員会では管理職全員で4回の会議をおこないました。 総合計画専門委員会では部長全員で8回の会議をおこないました。 総合計画分科会では担当する分野ごとに分かれて計14回の会議をおこないました。 このほかも多摩市政世論調査などの過去実施した市民参画も活用しています。 以上で、第五次多摩市総合計画第3期基本計画わかりやすいばんのご説明を終わります。