第五次多摩市総合計画基本構想

ツイッターでツイート
フェイスブックでシェア

ページ番号1005792  更新日 2023年3月16日

印刷大きな文字で印刷

第五次多摩市総合計画基本構想が決定しました

平成21年5月18日に多摩市総合計画審議会条例に基づき、多摩市総合計画審議会(以下、総計審といいます。)を設置し、「第五次多摩市総合計画における基本構想について」諮問を行いました。これに対し、平成22年2月15日に総計審より「みんなが笑顔 いのちにぎわうまち 多摩」を将来都市像とする答申書が提出されました。
この答申書に基づき、市役所内部での検討や、新市長就任後には、市長と総計審委員との意見交換などを通じて、基本構想原案を決定しました。

その後、原案についての市民説明会やパブリックコメントを実施し、市民の皆さんからご意見・ご提案をいただきました。市では、いただいたご意見・ご提案による修正について検討いたしましたが、結果として修正は1点のみ(和暦のみの標記から和暦と西暦の併記に変更)で基本構想案として、平成22年第4回多摩市議会定例会に提案しました。
市議会では、第五次多摩市総合計画基本構想特別委員会を設置し、12月16日・17日の2日間で集中的に審議を行いました。市議会からは基本構想について、市民の皆さんへの周知やわかりやすい説明を行うことなどのご意見をいただきました。提案した基本構想案は特別委員会及びその後の本会議において可決されました。可決した基本構想の全文はページ下部にあるとおりです。

今後は、基本構想に掲げた将来都市像や目指すまちの姿の実現に向けて、具体的な取り組みの方向性等を記す基本計画を策定していきます。

答申書から基本構想原案への修正の主なポイント

  • 全体構成の変更(総合計画、基本構想の前提となる部分を「はじめに」として、「基本構想の期間と想定人口」及び答申書における第1章から第4章を「基本構想原案」としました)
  • 市民主権、市民が主体となるまちづくりの考え方をより明確にしました
  • 答申書の「第4章 基本構想の推進に向けた行財政運営の基本姿勢」をより市民の視点での記述へと改め、表題を「第4章 「目指すまちの姿」の実現に向けた基本姿勢」としました

市民説明会・パブリックコメントでのご意見・ご提案について

市民説明会の実施

下記日程で、基本構想原案に関する市民説明会を開催しました。

  • 9月25日(土曜日)14時~16時
    会場:関戸・一ノ宮コミュニティセンター 第2会議室
  • 10月2日(土曜日)14時~16時
    会場:消費生活センター 講座室(ベルブ永山内)
  • 10月2日(土曜日)18時30分~20時30分
    会場:パルテノン多摩 第2・3会議室

パブリックコメントの実施

パブリックコメントとは、意思決定過程で案を公表し、市民の皆さんから出された意見・情報を考慮して決定する制度です。
基本構想を策定するにあたって、以下の日程でご意見を募集しました。

募集期間 平成22年9月20日(月曜日)から10月4日(月曜日)

参考資料

第五次多摩市総合計画 基本構想(PDF版)

第五次多摩市総合計画 基本構想(HTML版)

基本構想の期間と想定人口

  1. 基本構想の期間
    平成23年(2011年)度からの概ね20年間とします。
  2. 想定人口
    計画期間の最終年次における総人口は、概ね15万人と想定します。

第1章 まちづくりの基本理念

まちづくりの基本理念は、多摩市のまちづくりを進めるうえで、最も基本となるものです。「多摩市自治基本条例」の前文では、多摩市の自治について以下のように宣言しています。

(多摩市自治基本条例 前文)
私たちが暮らす多摩市は、太陽の光あふれる、緑豊かなまちです。
私たちは、ここに集い、あるいは生まれ育ち、学び働き、暮らし、生涯を終え、それぞれの歴史を刻み、文化を育んでいます。
私たちは、先人の英知とたゆまぬ努力によって発展してきた大切なこのまちを、より暮らしやすくするとともに、次の世代へ引き継ぐために、ともに力をあわせて自ら築いていかなければなりません。
そのためには、市民が、市民の手で、市民の責任で主体的にまちづくりにかかわることが大切です。
このため、私たちは、一人ひとりの人権を尊重しつつ責任を分かち合うとともに、誰もがまちづくりに参画することによって、私たちのまちの自治を推進し、それぞれの持つ個性や能力がまちづくりに発揮される地域社会の実現をめざし、ここに多摩市自治基本条例を制定します。
この自治基本条例前文の考え方、社会全体及び多摩市の現状と今後20年間で訪れるであろう環境変化等を踏まえ、以下のとおり基本理念を定め、まちづくりを推進していくとともに、広くその姿を発信していきます。

1 市民主権による新しい地域社会の創造

多摩市の主人公は私たち市民です。このことを私たち市民が自覚し、責任を持ち、互いに共有しながら、このまちをさらに住みよいまちにしていくため、地域のことをともに考え、主体的にまちづくりに取り組むことによって、市民主権による新しい地域社会を創造していきます。このために、市民、NPO、団体、事業者、大学そして行政など、多様な担い手が対等な立場で協働・連携し、適切に役割分担しながら、持てる力を発揮していくことで、豊かな地域社会の実現を目指していきます。

2 豊かなまちを次代へ継承

太陽の光あふれ、みどり豊かなこの多摩市は、先人たちが築いてきたかけがえのないまちです。市民の一人ひとりが等しく尊重され、環境、平和、文化など、さまざまな市民の取り組みにより培われ、受け継がれてきた財産を次代へ引き継いでいくために、これまでに進めてきた市民主体のまちづくりをさらに拡げ、みんなでこのまちを守り、育てていきます。

3 自立的な都市経営

少子・高齢化をはじめ環境問題や情報通信技術の高度化などの社会情勢の変化や、多方面で拡大し続けるグローバル化に的確に対応するとともに、経済的な自立も含めて、日本のみならず国際社会を意識した自立した都市経営を進め、将来の世代に渡って豊かに暮らすことができる、持続可能なまちづくりに努めます。

第2章 将来都市像

多摩市ではこれまでに「太陽と緑に映える都市」(第一次~第三次)、「市民が主役のまち 多摩」(第四次)を将来都市像として掲げ、まちづくりを推進してきました。これらの都市像を踏まえたうえで、さらに一歩進んで、ここに暮らす全ての市民が自然や生物と共生し、各々の個性を発揮するとともに、互いを尊重し支え合いながら、市民が主体となったまちづくりを進めていくために、第五次総合計画においては、将来都市像を次のように定めます。

「みんなが笑顔 いのちにぎわうまち 多摩」

「みんなが笑顔」は、安全で安心して快適に暮らすことができるまちのなかで、全ての市民がいきいきと幸せに日々を過ごしている状態を表します。また、「いのちにぎわう」という言葉は、生物の多様性を表すとともに、多摩市で生活する子どもから高齢者、障がい者なども含めた全ての人々や動植物など全ての生命が、それぞれの輝きを放ち、互いに関わり合いながら共存すること、海外や日本全国から集った人たちによる多文化の共生、拠点地区を中心とした活力にあふれたまちの賑わいなど、さまざまな意味を含んでいます。

第3章 目指すまちの姿

「目指すまちの姿」は、将来都市像「みんなが笑顔 いのちにぎわうまち 多摩」が実現したときのまちの姿を表したものです。
「目指すまちの姿」の関係は並列のものではなく、それぞれが影響し合う関係にあり、取り巻く環境として、他の自治体や東京都、国、世界、地球があります。また、まちづくりの担い手も市民をはじめ、NPO、団体、事業者、大学や行政などさまざまな主体が協働・連携し、それぞれの役割を担いながら、目指すまちの姿の実現に向け取り組みます。「目指すまちの姿」が実現することにより、将来都市像も実現されます。

市民の暮らし

1 子育て・子育ちをみんなで支え、子どもたちの明るい声がひびくまち

主な分野:子育て・子育ち、学校教育

取り組みの方向

子どもたちが心身ともに伸びやかに人間性豊かに育っていくためには、地域ぐるみで子育て支援に取り組むことが重要です。喜びを持って子育てができるよう、社会全体で協力していく視点に立ち、子どもを尊重し、子どもの幸せを第一に考える環境づくりを推進します。また、次代を担う子どもたちが、確かな学力、豊かな心、健やかな体の調和のとれた「生きる力」を身に付けることができるよう、学校教育に取り組むとともに、学校・家庭・地域社会の連携による教育の充実にも努めます。

2 みんなが明るく、安心して、いきいきと暮らしているまち

主な分野:健康、医療、福祉

取り組みの方向

市民のだれもが、生涯にわたっていきいきと暮らすため、日頃から自らの健康に関心を持ち、バランスのとれた生活習慣を身に付けるとともに、ライフステージ※1に応じた保健・医療サービスを受けられるよう支援します。また、年齢や性別、障がいのあるなしに関わらず、共に生きていくことのできるユニバーサル社会の理念に基づき、市民が支え合い、明るく安心して快適に暮らせるまちづくりを推進します。

市民の力・地域の力

3 みんなで楽しみながら地域づくりを進めるまち

主な分野:市民活動、コミュニティ、生涯学習、文化

取り組みの方向

地域に住み活動するだれもが思いやりと支え合いの心を持ち、平等で互いに尊重し合う地域社会の中で、親切で安全・安心なコミュニティを目指して、市民の主体的な活動が可能となるよう、地域活動への参加やネットワークづくり、活動の場の提供などの環境づくりを支援します。また、生きがいのある生活や自己実現のため、生涯学習の機会と場を提供するとともに、その成果をまちづくりに生かせるような仕組みの構築に努めます。市民のコミュニティ意識の醸成のため、伝統的な地域文化の継承やグローバル化に対応した多文化共生のまちづくりとともに、新たな文化の創造と発信により、みんなでつくる文化と交流のまちづくりを進めます。

活力ある都市

4 働き、学び、遊び みんなが活気と魅力を感じるまち

主な分野:産業振興、雇用、観光

取り組みの方向

産業は、多摩市で働き、暮らす人々の生活を支え、活気と魅力のあるまちを形成していく重要な役割を果たしています。多摩市を支える既存産業の振興に努めるとともに、明日を担う新規企業の創業支援や立地促進などを進め、就業・雇用機会を拡大することにより、まちの活性化を図ります。また、都市農業の育成や充実を含め、地域産業の振興のため、都や近隣自治体との連携を強化するとともに、事業者や大学との交流を推進します。
市民が集い、賑わう拠点地区の活性化に取り組むとともに、多摩市の自然や歴史的・文化的資源など魅力の再発見に努め、観光資源として内外に発信していきます。

5 いつまでもみんなが住み続けられる安全で快適なまち

主な分野:都市づくり、住宅、防災、交通

取り組みの方向

市民が安全で快適に暮らせるよう、環境や防災に配慮した都市基盤や都市機能の整備とともに、成熟した既存公共施設のあり方を検証し機能を更新するなど、ストックマネジメント※2の推進に努めます。また、利用者に優しい公共交通の推進や利便性向上とともに、歩行者や環境に配慮した道路整備にも努めます。
だれもが快適でゆとりのある居住を実現できるよう、良好な住環境の形成を図り、子育て世代や高齢者など、多世代が生涯にわたり安心して住み続けられるまちづくりに取り組みます。

環境

6 人・自然・地球 みんなで環境を大切にするまち

主な分野:環境

取り組みの方向

環境は、私たち人類だけのものではなく、地球上のすべての生命にとってかけがえのないものです。次代に継承できる持続的発展が可能となるまちをつくるため、市民一人ひとりが環境への負荷を低減し、地球環境に優しい低炭素型社会(省資源・省エネルギーのライフスタイル)の構築を推進していきます。
また、住む人が愛着を感じ、訪れる人にも潤いとやすらぎを与える魅力ある都市環境の形成を目指して、多摩市の魅力である里山や公園などのみどりと、親しみのある水辺環境の保全・創出に努めるとともに、みどりと水のネットワークを形成し、環境に配慮したまちづくりを進めていきます。

  • ※1 ライフステージ:人間の一生における生活段階のこと。個人では、幼年期、児童期、青年期、壮年期、老年期などに分けられる。
  • ※2 ストックマネジメント:既存施設を効率的・効果的に活用するための体系的な手法のこと。

第4章 「目指すまちの姿」の実現に向けた基本姿勢

「市民主権」の多摩市の主人公は私たち市民です。私たちが自ら考え、行動し、連携し、支え合うことが、まちづくりを前に進めます。そして、市民と行政の適切な役割分担と連携によって、活力あふれる地域づくり、目指すまちの姿が実現するものです。「目指すまちの姿」の実現に向けては、次のことを基本姿勢とします。

1 市民主体のまちづくりの推進

多摩市のまちづくりを担っているのは、市民一人ひとりです。家庭内や地域での小さなことが私たちの生活する多摩市のまちづくりにつながっています。人任せにせず、自らできることは自ら行なうことが重要です。
ひとりの力ではできないことでも、自治会など地域で活動する団体を中心とした多様な力を結集し、協働することによりできるものが多くあります。まちづくりは、市民のためのものです。市民主体でまちづくりを担い合い、支え合い、豊かな地域社会を築いていきます。そのために、市民主体のまちづくりを支える新たな自治の仕組みづくりにも取り組んでいきます。

2 持続可能な質の高い行財政運営の推進

行政が担うべき基本的な業務やセーフティネット※1はしっかりと維持しながらも、変化の激しい社会状況の中で、限られた資源で最大の効果を生み出し、行政サービスの質の向上をさらに進めることが求められています。人材や行政財産等の経営資源を有効に活用するとともに、新しい経営手法を積極的に活用していきます。また、時代のニーズや市を取り巻く状況変化に柔軟かつ迅速に対応する組織づくりと、新たな行政課題を解決していく創造力と行動力の豊かな職員の育成に取り組みます。
広域的な課題解決や対応を図る分野については、国や東京都、他の自治体などとの連携により、広域的な行政の展開を図っていきます。また、事業者や大学等との連携を推進していきます。
今後の財政状況は、人口減少・超高齢社会の進展などにともなう税収の減少や福祉関係経費の増加、多摩市が抱える公共施設・都市基盤の更新などにより、厳しさがさらに増していきます。これらの大きな課題や社会・経済情勢の変化、地域主権の進行などに対応していきながら、将来の世代へ引き継いでいける財政構造をつくり、市民主体のまちづくりを支えていきます。

※1 セーフティネット:市民が安心して暮らすことができるように、最低限度の生活を保障する仕組みのこと。

PDFファイルをご覧いただくには、「Adobe(R) Reader(R)」が必要です。お持ちでない方はアドビ株式会社のサイト(新しいウィンドウ)からダウンロード(無料)してください。

このページに関するお問い合わせ

企画課 企画調整担当1・2
〒206-8666 東京都多摩市関戸六丁目12番地1
電話番号:042-338-6813 ファクシミリ番号:042-337-7658
電話番号のかけ間違いにご注意ください
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。