多摩のパパにインタビュー! vol.1
パパインタビュー vol.1
今回お話を聞いたのは…
Sさんご夫婦(共に40代)
パパ… 恭介さん(仮名) 会社員 (趣味:旅行)
ママ… 美紀さん(仮名) パート勤務 (趣味:セルフネイル)
子ども…長男6歳・次男3歳・長女1歳
パパインタビュー vol.1(テキスト版)
ワークライフバランス満足度 60%
――今日はパパインタビュー第一号ということで。多摩エリアに住む男性を対象に、子育て、家事、育児についての意識の変化などをインタビューさせていただきます。まず、今のライフワークバランスの満足度と、一日のスケジュールについてお二人に伺いました。事前に書いて頂いたものを見ると…お互い満足度は60%くらいということですね。では恭介さんから、この60%の解説をお願いします。
恭(恭介):仕事とそれ以外の時間のバランスは取れていると思うけど、「仕事以外」はほぼ家事と育児だけなので、自分の時間も夫婦の時間もなかなか取れない点が不満、という意味で60%です。帰宅したら、自分はゆっくりは食べられないし、子どもたちは食べ散らかすから、隣で世話したり拭いたり、夫婦の会話もなかなか成り立たないんです。話したいことはたくさんあるんですが…。
美(美紀):子どもが起きていると子どもに意識がいっちゃって、自分のことも彼との話も、どんなに大事な話だったとしても集中して話せない。子供が寝てから話したいんだけれど、彼が寝落ちしちゃうから話が進まない。
恭:僕は会話に集中できるから子どもが騒いでいても気にならない。その代わり集中しているから子どもの面倒は見られない。
美:彼が私と同じように子どもの面倒見ながら話せるなら、日中も話せるかもしれないんだけど(笑)
――家事・育児への意識は以前から育児への積極的な意識は子どもが生まれる前からありましたか?
恭:最初から家事も育児もやるつもりではいました。全部の家事を妻にやってもらおうと思ってないし、苦にも感じないし…共働きを想定した生活を思い描いてるから、共働きである以上はこっちも協力しないと妻が働けないだろうとは最初から思っていました。
――そういう考え方が培われた背景事情は何かありますか?
恭:自分の親が共働きだった影響はあるかも。父親が家事するのを見ていたせいか、家事は妻が全部やるものとは考えてません。あと職場でも、時間外労働を減らすためにはワークシェアしなきゃって考えていたりします。みんなで業務を情報共有しながら、お互いの生活をわかりあいながら仕事する形を作るのが理想だと思っていて。
――だれかに負担を偏らせないっていうのは職場でも家庭でも一緒だと。
恭:そうしないとこの世の中は男性ばっかりが働いて女性はもう働くこと自体が難しくなっちゃうから、職場でも家庭でもお互いに協力できればと思っています。職場環境としては理解ある人が多い気がします。
――周囲の男性たちとの意識の差は感じますか?
恭:高校の同級生とか職場の同僚とかはわりと育児に積極的な人が多い印象で、自分のスタイルに違和感を抱いたことはありません。ただ仕事の時間が短いのは、他のパパと比べれば恵まれているとは思います。
――育児を経験してみて、想像と違って戸惑ったことは、何かありますか?
恭:一人目の時はあまり感じなかったけれども、子どもが増えて行くにつれてケンカだのアクシデントだの次々に起こしていくから、どんどん親2人の手では足りなくなっていって、手に負えなくて外食も外出もめんどうになって…そういうのはぜんぜん想像してなかったですね。
「本音を言えば、まだ足りない」by妻
――美紀さんは、恭介さんの姿勢をどう感じていますか?
美:何もしないパパに比べればもちろんすごくやってるとは思います。けれども、本音を言うと…足りない(笑)。例えば、彼は何かに集中していると子どもの声が聴こえなくて相手ができないから、結局子どもたちがママ~って来ることが多い。もうちょっとパパにも行ってほしいって思う。あと、役割分担を「自分のやる事はここまで」って線引きして、それ以上の事はやらない。あと細かい話だけれども、室内遊びになると、もう彼は「おれはノータッチ」みたいな感じになる。子どもが「一緒にお絵かきしよう~」「恐竜ごっこしよう」って言っても、「お絵かきはできません」「ごっこ遊びはしません」って。恭介は「その遊びはしたくない!」みたいな気持ちがわかりやすくて、子どもに恐竜を持たされても、それ持ってキッチンに逃げちゃったり。遊んでないじゃん!って子どもに怒られてるよね(笑)。
恭:室内でもUNOとか本の読み聞かせとかはできるけど…ルールがある遊びなら得意。一緒にゼロから創作する「ごっこ遊び」は苦手で(笑)。
――あるあるなケースとして、子どもが保育園で熱を出すと会社を早退して対応するのはほとんど妻だったりしますが、お2人の場合は?
恭:子どもの突発的な事情に関しては、たしかに妻にお願いしちゃってますね。例えば他の課長と協議しなきゃいけない会議がやたら多くて、それは気軽に代打を頼めるようなものじゃないから。
美:保育園からの呼び出しとかを夫に任せたことは一度も無いですね。そもそも呼び出しが私に来るし。私も私で、育児のために融通の利く仕事がいいって思って転職したから、初めからそれは私が対応するものっていう意識になっちゃってる。
恭:そこはまぁ、申し訳ないけどもっていう…
美:私は親が専業主婦だったのもあって、そういうのはやっぱり妻側が調整するんだろうなって潜在意識があったんだろうね。
子どもにはたくさん経験させてあげたい
――恭介さんが子どもを育てる上で、大切にしたいことは?
恭:失敗してもいいから、何事もやりたいっていう意欲があれば、できるだけやらせてたくさん経験させたいですね。うまくいったら褒めるし、うまくいかなくても励ましたい。例えば、今はよく朝から虫取りに行きたいとか自転車の練習したいって言うから、最大限つきあう。あとは旅行の中身も、子どものためにっていう感じで組んでたり。
美: 子どもファーストっていうのは、その通りで。私たちが行きたい場所に子どもを連れて行く、のではなくて、子どもを楽しませたい、経験させたい、が旅の目的。
――美紀さんは、恭介さんの良くも悪くも印象に残っている家事・育児のエピソードはありますか?
美:2人目ができてから夫は家事・育児への姿勢がすごく変わって、大好きになったんだけど(笑)、1人目の頃は…
恭:一人目のときは…外遊びできるような年齢じゃないし、おむつとかは変えていたと思うんだけど。あやしたりとかそういうのはちょっと。
美:だから私すごく不満で。その時期にケンカして「だったらオレと同じくらい稼いで来いよ」って言われた!
――あら、なんかすごい前時代的な(笑)。
恭:ほんとにそれは売り言葉に買い言葉でつい感情的になって言ってしまった…。
美:すごいショックで印象に残ってる。
――なるほど、普段はとてもジェンダーについての意識は高いはずの恭介さんでもうっかりなエピソードがあるわけですね。やっぱり一回でも言っちゃダメですね、それは(笑)
美:そうだね。一回でもね。嬉しいことは、休日子どもと外に、朝から出かけてくれること。そこはフットワーク軽くてすごく助かる!ほんと2人目産んでからは変わったの。
多摩市は子育てしやすい街
――恭介さん、多摩市って子育てしやすい街ですか?
恭:子育てしやすいと思います。多摩センター地区に関しては、歩道の環境が整っている。病院も学校も多いし、自然、公園が多い。結構みんな公園に気分転換に集まってきますよね。鶴牧、東公園、西公園…子どもは体動かせるし、虫もいっぱいいるし。児童館もけっこうあるし、家だと煮詰まっちゃう人は、利用しやすいんじゃないかな。あとは集合住宅が多いから、友達を作りやすい。
――次に、日々の生活の中で幸せだと感じていることは、どんな時でしょう。
恭:子ども達が3人とも寝た時ですね。落ち着いて振り返って、かわいいなぁ、幸せだなぁ、って実感できる。
――美紀さんはいかがですか?
美:子育てはしやすい街です。やっぱりペデストリアンデッキがあって、公園が多いところかなあ。幸せを感じる瞬間は…やっぱり、子どもの寝顔かな。超かわいくて、その時だけは、もっとベビー産みたいと思っちゃう(笑)。
――最後に恭介さん、美紀さんのどんなところが好きですか?
恭:揺るぎない感性を持っているとか、手先が器用とか、尊敬しています。あとご飯が美味しい。
――美紀さん、恭介さんのどこが好きですか?
美:しっかりしてるところ、聞き上手なところ。あとは…頭いいところかな(笑)
――ありがとうございました~! (了)
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