個人情報保護法の改正と自治会・町会での個人情報保護

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ページ番号1005384  更新日 2023年5月15日

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個人情報保護法の改正

個人情報の保護に関する法律(以下「個人情報保護法」といいます。)では、個人情報等の概念を定め、それぞれの取り扱いを定めています。
個人情報保護法で定める個人情報とは、生存する個人に関する情報であって、その情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により、特定の個人を識別することができるものをいいます。

平成27年9月に個人情報保護法が改正され、平成29年5月30日に全面施行されました。
これまでは、取り扱う個人情報が5,000件を超える事業者が対象となっていましたが、法改正により自治会・町内会等を含む、個人情報を取り扱う全ての事業者に個人情報保護法が適用されます。また、令和2年6月の改正(令和4年4月1日施行) 、令和3年5月の改正(令和5年4月1日施行)により、個人情報の漏洩事故が発生した際の対応について変更されました。

個人情報保護法を守り、個人情報を適切に取り扱っていただくために、注意すべき点と自治会・町内会名簿の作成を例にした場合の具体的対応例をまとめました。

1 個人情報を集める前

ルールと具体的対応例

ルール 個人情報の利用目的をあらかじめ特定する。

対応例
「町内会等の運営、親睦、連絡事項等やこれに付随する業務を行うため、会員名簿を作成し、名簿に記載される会員に対して配布する」と利用目的を特定する。

ルール 収集する個人情報の内容を特定する。

対応例
利用目的に沿って必要最低限の個人情報を収集する。

2 個人情報を集めるとき

ルールと具体的対応例

ルール 本人から書面で個人情報を取得する場合には本人に対して利用目的を明示する。

対応例

  • 個人情報を集める際に配布する用紙に、上記の利用目的を記載する等、本人に伝える。
  • 総会や回覧板を利用して周知する。

ルール 要配慮個人情報の取得については、あらかじめ本人の同意を得る。

対応例
要配慮個人情報を取得する際には、本人の同意を得てから収集する。

※「要配慮個人情報」とは、人種、信条、病歴、社会的身分、犯罪の経歴、犯罪により害を被った事実、障害、健康診断・検査の結果、医師等からの指導・診療、調剤が行われたこと等の情報です。

3 個人情報を保管するとき

ルールと具体的対応例

ルール 集めた個人情報の漏えい防止のために適切な処置を講じる。

対応例

  • 事務局等において、盗難・紛失の無いように適切に管理する。
  • 名簿の配布先の会員に対して、盗難や紛失、転売の禁止などの注意事項を周知する。
  • パソコン上の名簿はパスワードを設定する。
  • 万が一漏えいや紛失した時に、誰に報告するかあらかじめ決めておく。

ルール 集めた個人情報の内容に誤りがあった場合に、訂正するための手続きの方法を本人の知りうる状態におき、請求に応じて訂正する。

対応例
個人情報を集めるときに配布する用紙に、問い合わせ先等を記載し、本人から内容の訂正を求められた場合には、適切に対応する。

4 個人情報を第三者に提供するとき

ルールと具体的対応例

ルール 本人以外の者に個人情報を提供する場合は、渡すことや渡す内容について、あらかじめ本人の同意を得る。

対応例
連絡網などを配布する場合には、個人情報を集める際に「名簿に記載される会員に対して配布する」と伝えたうえで、任意に個人情報を提出してもらう。

ルール 提供先などを記録し、一定期間保管する。

対応例
名簿に配布先の会員名等が記載されている場合は、名簿そのものを一定期間保管する。

ルール 個人情報を委託先に提供する場合は適切な監督を行う。

対応例
名簿の印刷を業者に委託する場合、委託先をしっかりと選定し、個人情報の適切な管理を実施することについて確認する。

※ただし、以下の場合は、本人の同意を得なくても個人情報を第三者に提供できます。

  • 法令に基づく場合(例:警察からの照会)
  • 人の生命・財産を守る場合(例:災害時)
  • 委託先に提供する場合(例:名簿の印刷を業者に委託する)

5 漏えい事故が発生したとき

ルールと具体的対応例

ルール 以下のいずれかの要件を満たす、又はそのおそれがある場合は、本人及び個人情報保護委員会に報告する。

  • 要配慮個人情報が含まれる個人データの漏えい等
  • 不正に利用されることにより財産的被害が生じるおそれがある個人データの漏えい等
  • 不正の目的をもって行われたおそれがある個人データの漏えい等
  • 個人データに係る本人の数が1,000人を超える漏えい等

対応例

本人通知・個人情報保護委員会への報告のほか、紙文書や電子媒体の場合は手分けして捜索する、
電子データの場合はネットを遮断するなどの二次被害を防ぐための措置を行う。
犯罪に係る場合などは警察に被害届を出す。

自治会・町内会の個人情報保護の手引

本書では、町内会での名簿の作成を例に、個人情報を取り扱う上での考え方や整理しておくとよい点などについてまとめています。

会員情報の適切な管理のため、是非参考にしてください。

冊子は無料で配付しております。

ご希望の方は文書法制課までお問い合わせください。

個人情報保護委員会について

個人情報保護委員会は、マイナンバーを含む個人情報の適正な取扱いを確保するために、個人情報保護法に基づき設置された独立性の高い機関です。
個人情報保護法質問ダイヤルでは、個人情報保護法等の解釈や個人情報保護制度についての一般的な相談を受付しています。

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このページに関するお問い合わせ

文書法制課 文書公開係
〒206-8666 東京都多摩市関戸六丁目12番地1
電話番号:042-338-6829 ファクシミリ番号:042-371-2008
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