緑地内樹木更新モデル事業
多摩市は、令和6年3月に「多摩市パークマネジメント計画」を策定し、公園緑地の維持管理、運営等に関する方針・計画を定め、倒木や枝折れなどのリスクが比較的高い大径木や衰退している樹木の更新を図り、みどりの若返りや比較的直径が細く樹高が低い樹林へと導いていくことを目指しています。
試験的な萌芽更新(※)や伐採の実施等を通じて、市内の公園・緑地の樹木の適正な管理・更新のモデルをつくることを目的として、「緑地内樹木更新モデル事業」を実施することにしました。
多摩市内における一部の緑地を「モデル地」として選定し、モデル地における樹林地内の樹木について、専門家(樹木医)との現地視察結果や助言を踏まえて、試験施工手法を検討し、萌芽更新や伐採等の試験施工を行いました。
今後、追加の試験施工等も行いながら、緑地内の樹木の適正な管理のモデルづくりや樹木の更新等に関する方針・計画づくりを進めてまいります。
※ 萌芽更新とは、伐採後の切り株から出る新たな芽を育てて、樹林地の若返りを図る方法を指します。
令和6年度の事業実施状況
モデル地
令和6年度は、下記の2か所の緑地をモデル地といたしました。
モデル地について、専門家と現地調査を行い、モデル地に生育している樹木や植生等の状況を確認し、施工手法について提案してもらい、作業内容を決めました。また、今回実施する作業内容によって、どういった影響が起こりそうかについても意見聴取をしました。
なお、市民団体が長年にわたって緑地の保全育成活動をしている亀ヶ谷緑地については、活動している団体にも現地調査に同行していただき、意見を聞きながら、作業内容を決めました。
モデル地名 | 住所 |
---|---|
亀ヶ谷緑地 | 多摩市落合3-7-11 |
鶴牧第1緑地 | 多摩市鶴牧6-5-5 |
試験施工(伐採)
専門家による提案、意見に基づき、樹木更新等を主な目的として樹木の伐採等を実施いたしました。
一般的に冬期に伐採した場合にその後萌芽しやすいことから、2月から3月上旬に伐採を実施しました。
モデル地名 | 対象樹木 | 伐採本数 |
---|---|---|
亀ヶ谷緑地 | 高木(主にコナラ) | 69本 |
鶴牧第1緑地 |
高木(主にコナラ) | 32本 |










事業結果
- 両緑地において、樹木が高木・大径木化し、枝葉も繁茂していたことから、全体的に林床が暗かったが、専門家の提案、助言に基づき、本事業にて更新を主目的として間引き、小面積皆伐などを行ったことで、一部明るい林床環境をつくり、林床環境の多様化(※)を進めました。
- 亀ヶ谷緑地においては、専門家の意見を聞くほか、長年、現地で雑木林ボランティア活動を行っている市民団体とも協議、意見交換しながら事業を実施したことで、令和7年度以降、伐採した樹木の林床植生の管理(やご(ひこばえ)の整理、下草刈り等)や萌芽再生状況の記録を協働で行っていく予定であり、市民協働で進めるみどりの若返りに関するモデルづくりを進めることができました。
※ 林床環境が均一、一様なものから多様なものに変化すると、出現する草本植物や昆虫、鳥類などの種類が多様になることが期待できます。
今後について
更新目的で伐採した樹木の切り株からどう萌芽していくか再生状況をモニタリングするととに、萌芽した枝(やご、ひこばえ)については枝の成長状況を見ながら適宜整理し、樹林地の若返り(更新)を進めてまいります。
関連情報
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