蚊が媒介するデング熱、ジカウイルス感染症及びチクングニア熱の対策について

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ページ番号1002381  更新日 2023年6月2日

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蚊をなくして快適な夏を!

平成26年7月、我が国で70年ぶりとなるデング熱の国内発生が確認されました。
さらに、平成28年2月には中南米を中心にジカウイルス感染症が多数報告され、世界保健機関は緊急事態を宣言し、国においてもジカウイルス感染症を4類感染症に追加しました。
国内では主に「ヒトスジシマカ」がデング熱やジカウイルス感染症を媒介し、通常、その成虫は庭や公園の草むらや藪の中などにひそんでいますが、人の住まいなど建物にも侵入してきます。
また、ヒトスジシマカが媒介する感染症には、デング熱やジカウイルス感染症以外にチクングニア熱があります。
これらデング熱等に感染しないようにするためには、蚊にさされないこと、蚊を減らすことが何よりも大事です。
この夏、蚊をなくして安全・快適に過ごしましょう。

デング熱とは

デングウイルスを保有する蚊(ヒトスジシマカ)に刺されることにより起こる感染症で、人と蚊の間で感染を繰り返します。
人から人へは直接感染しません。蚊に刺されてから2~15日後(多くは3~7日後)、高熱(38~40℃)・頭痛・筋肉痛・目の奥の痛み・発しんなどの症状が表れます。予防接種や特別な治療法はなく、症状に応じた対症療法が行われますが、多くは1週間ほどで症状が回復します。

ジカウイルス感染症とは

平成28年2月、ジカウイルス感染症は中南米やカリブ海領域で流行が持続し、アジアや南太平洋地域への感染が広がりました。デング熱と同様に、主にジカウイルスを持った蚊(ネッタイシマカ・ヒトスジシマカ)に刺されることによって生じる感染症で人と蚊の間で感染を繰り返し、その他の感染経路としては輸血、性行為により感染することがあります。また、胎児へは母体からの感染によって起こります。
ジカウイルス感染症の潜伏期は2~12日(多くは2~7日)とされ、症状は軽度の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、斑丘疹、結膜炎、疲労感、倦怠感などです。血小板減少などが認められることもありますが、一般的に他の蚊媒介感染症であるデング熱、チクングニア熱より軽症といわれています。また、症状の出ない感染が感染者の約8割を占めるとされています。
また、小頭症などの先天性障害を起こす可能性があるため、特に妊娠中の方または妊娠を予定している方は注意が必要です。
さらに、ジカウイルス感染症はギラン・バレー症候群※の原因になることも言われています。

※ギラン・バレー症候群とは

ギラン・バレー症候群は急性の末しょう神経障害で、運動麻痺を起こし、両手両足に力が入らなくなり動かせなくなります。症状は遅くとも1か月以内にピークに達し、その後徐々に回復、6~12か月で多くの患者はほぼ完全に回復します。

チクングニア熱とは

チクングニア熱はチクングニアウイルスによるものですが、感染経路や臨床症状はデング熱と非常に類似していると言われています。

蚊の発生防止強化月間

イラスト:蚊


6月は東京都の「蚊の発生防止強化月間」です。
蚊をなくして快適な夏を!

蚊に刺されないために

  • 肌の露出を控えましょう
    蚊のいる場所をなるべく避けましょう。
    草むらのある公園など、蚊が多い場所に行くときは、長そで・長ズボンを着用し、できるだけ肌の露出を少なくしましょう。
  • 虫よけ剤や蚊取り線香等を適切に使用しましょう
    多くの虫よけ剤には有効成分として「ディート」が含まれていますが、ディートは、6ヶ月未満の乳幼児には使用しないことや、6か月以上12歳未満は1日あたりの使用回数に制限があります。
    使用上の注意を必ずよく読み、用法・用量等を守り適切に使用しましょう。
    なお、服の上からのスプレーや蚊取り線香も効果があります。
  • 屋内への蚊の侵入を防ぎましょう
    窓に網戸を設置するなどして、蚊を屋内に入れないようにしましょう。
写真:ヒトスジシマカ
ヒトスジシマカ(ヤブカ類) 写真提供:田中誠氏

蚊を減らすために

水たまりの幼虫(ボウフラ)の段階で退治しましょう

  • 不要な水たまり(古タイヤ、空き缶、植木鉢など)をなくし、ボウフラが発生しないようにしましょう。
  • 散水用などで使用する溜め水などは、週1回は水の交換・清掃を行いましょう。
  • 雑草や藪は定期的に刈り取るなどして、蚊の居場所を無くしましょう。
写真:植木鉢
写真提供:東京都南多摩保健所

海外に出かける際は十分にご注意を

旅行などで海外の流行地を訪れた際に、現地で蚊に刺され、日本に帰ってきてから発症する例が毎年多くみられます。
デング熱など、蚊が媒介する感染症が流行しているのは熱帯、亜熱帯の全域で、特に東南アジア、南アジア、中南米で患者が多くなっています。
これらの地域に出かける際には、特に蚊に刺されないよう十分に注意してください。

ヒトスジシマカの一生

蚊は、卵(2~7日)→幼虫(6~7日)→サナギ(2~3日)→成虫(30~40日)の順に成長します。
蚊のメスは産卵のために吸血を必要とし、吸血すると水中(水たまり)に卵を産みつけます。メスは吸血と産卵を3~4回繰り返します。幼虫(ボウフラ)からサナギまでは水中で過ごします。

イラスト:ヒトスジシマカの一生

蚊のサーベイランス(東京都の調査監視)

東京都では、蚊が媒介する感染症を未然に防止するため、平成16年度から「感染症媒介蚊サーベイランス」を実施しています。
平成27年度からはデングウイルスとチクングニアウイルス、平成28年度からはさらにジカウイルスも追加して蚊を捕獲してウイルス検査を行うサーベイランス調査を実施しています。

「多摩市蚊媒介感染症対策行動計画」について

市では、海外で感染が拡大している蚊が媒介する感染症に対応するため、平成27年7月に「多摩市蚊媒介感染症対策行動計画」を策定し、さらに新たに4類感染症に追加されたジカウイルス感染症にも対応するため、平成28年6月に改訂を行いました。
今後、国内での感染患者が確認された場合は、本行動計画に基づいて迅速に対応し、市民の安全と安心に努めてまいります。

「蚊媒介感染症の発生に備えた蚊の駆除業務等に関する協定」について

市では、デング熱等の国内感染の発生の際、「多摩市蚊媒介感染症対策行動計画」に基づき、速やかに蚊の駆除等を実施するため、平成29年3月27日に業界団体と協定を締結いたしました。
このことにより、感染症に対する万全の対策を整えてまいります。

市と協定を締結した団体
「公益社団法人 東京都ペストコントロール協会」

写真:調印式の様子
調印式(左:玉田会長、右:阿部市長)

デング熱、ジカウイルス感染症及びチクングニア熱対策に関する詳しい情報

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このページに関するお問い合わせ

環境政策課 環境政策担当
〒206-8666 東京都多摩市関戸六丁目12番地1
電話番号:042-338-6831 ファクシミリ番号:042-338-6857
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