多摩市長から市民の皆さんへのメッセージ(令和7年2月21日)
YouTubeの多摩市公式チャンネルをご覧ください。
YouTubeの視聴環境がない方は、以下のテキスト版をご覧ください
市民の皆さん。こんにちは。市長の阿部裕行です。
国会では新年度の予算審議が行われています。昨年の解散総選挙で政権与党は少数与党となり、衆議院予算委員会では、これまでになかった省庁別審査など、まさに伯仲国会の審議となっています。「103万円の壁」問題をはじめ野党との協議がどのように決着するのか、私も注目しています。
多摩市でも、2月26日(水曜日)から令和7年第1回多摩市議会定例会が開催され、私の施政方針演説ならびに新年度の予算審議が行われます。YouTubeでご覧いただけますのでご視聴お願いします。
今回は、先月、埼玉県八潮市で発生した下水道管腐食による大規模な道路陥没という衝撃的な事故を受け、多摩市として緊急に取り組んだこと、多摩市の流域下水道はどのようになっているのか、お話ししたいと思います。
まず、ご報告です。多摩市では、東京都と共に下水道に関する目視点検ならびに空洞を調査する緊急点検を実施し、市内では、路面等に陥没の予兆とみられる大きな形状を確認することはできませんでした。数カ所、路面のひび割れや若干の沈下が確認されたポイントもありましたが、位置関係から下水管でないことを確認し、関係部署に連絡したところです。
ここで、本市の下水道の概況をご説明します。ご覧ください。
まず、各家庭や事業所から排出される汚水がどのような経路で流れていくか、図解したものです。各家庭から排水される汚水は、まず多摩市で管理している公共下水道に流れていきますが、この公共下水道のうち約7割は各家庭に接続している口径0.25メートルの細い下水管です。しかも、その大半は地表から2メートル以内に埋設されています。その後、東京都が管理する大栗幹線、乞田幹線という流域下水道へ流れていきます。こちらの口径は、0.8メートルから1.8メートルで地表からは連光寺エリアで深く埋設されている箇所もありますが、おおよそ3メートルから十数メートルくらいとお考えください。その後、稲城市にある南多摩水再生センターに運ばれ、各種沈殿槽などを経てきれいな水として多摩川に放流されています。
いま、各家庭からの汚水の流れを説明しましたが、その管理は多摩市と東京都とで大きく二つに分かれます。次の図をご覧ください。多摩市内の下水道幹線の位置図です。
お住まいになっている地域から稲城市にある南多摩水再生センターへの流れがわかると思います。本市が管理している公共下水道から東京都が管理している広域の流域下水道となっている大栗幹線と乞田幹線に流れていきます。今回の緊急点検は、東京都と多摩市がそれぞれの守備範囲で行ったものです。なお、南多摩水再生センターは、多摩ニュータウンの建設と歩調をあわせ作られた施設で、処理区域は、多摩市、稲城市の大部分と八王子市、町田市、日野市の一部となっています。このような水再生センターは東京都の区部に13か所、市部に7か所が設置されています。
大本となる国土交通省ですが、八潮市での道路での陥没事故を受け、さる1月29日(水曜日)に各都道府県に対し緊急点検を要請しました。対象となったのは流域下水道管理者(東京都の場合は東京都知事から委任を受けた下水道局長)が管理する大規模な下水処理場(処理水量30万立方メートル/日以上)に接続する口径2メートル以上の下水道管です。先ほど説明したように、多摩市内には、このような巨大な口径の管路はなく、東京都で対象となったのは清瀬水再生センターに流入する下水道幹線19キロメートルだけでした。ちなみに八潮市の道路下に埋設されていた埼玉県の広域下水道幹線は、管径4.75メートルで深さ地下約10メートルというものでした。巨大な下水管が長年の腐食により天井部分が崩壊し、しかも、地盤が軟弱なことから周囲から土砂が流入し、地下に大きな空洞が生まれるという事態となり、通行していたトラックが車両ごと転落するという悲惨な事故となったものです。
ただ、本市も東京都もこれまでもインフラ施設の老朽化への対応はしてきましたが、今回の事故を教訓にさらに予防保全に力をいれてまいります。本市での日常的な管理状況ですが、下水道の腐食の状況を把握するため定期的なTVカメラ調査、管内目視調査などを行っています。
汚水管については10年周期、雨水管については、15年周期で点検及び調査を実施しています。汚水・雨水とも市内全域は既に調査済みで、現在2周目の調査に入っているところです。また、マンホール周辺の陥没等の状況を確認するため都道の幹線を対象に年に4回、巡視を実施し、特に腐食の恐れの大きいマンホールポンプの吐出先となっている6か所については、5年に1回、点検を行い、異常が発見されれば詳細調査を行い、対応しています。直近では令和2年に点検を実施しており、問題がないことを確認しています。次回は、令和7年度に点検を実施する予定です。
このように、下水道の腐食など早期に発見し、対応すべく日々の業務を行っています。ご理解いただけましたでしょうか。今回は、市民の皆さんからも多くの不安の声が寄せられた下水道について国、東京都そして多摩市の取り組みを紹介させていただきました。ご不明の点があれば多摩市下水道部(電話番号:042-338-6845)までお問い合わせください。
寒さもまだまだ続きます。くれぐれもご自愛ください。では。
PDFファイルをご覧いただくには、「Adobe(R) Reader(R)」が必要です。お持ちでない方はアドビ株式会社のサイト(新しいウィンドウ)からダウンロード(無料)してください。
このページに関するお問い合わせ
秘書広報課 広報担当
〒206-8666 東京都多摩市関戸六丁目12番地1
電話番号:042-338-6812 ファクシミリ番号:042-337-7658
電話番号のかけ間違いにご注意ください
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。