多摩市長から市民の皆さんへのメッセージ(令和6年8月22日)

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ページ番号1009707  更新日 2024年8月23日

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市民の皆さん。こんにちは。市長の阿部裕行です。連日の猛暑そして突如として黒雲に覆われ雷と激しい豪雨に見舞われることも多い日々ですが、いかがお過ごしでしょうか。今回は、「多摩市子ども被爆地派遣事業」についてお話しします。
ご承知の通り、多摩市は2011年に「多摩市非核平和都市宣言」を行い、「原子力に代わる、人と環境に優しいエネルギーを大切にしていくこと」「現在そして未来の子どもたちに戦争の悲劇と平和の大切さを伝える」ことを宣言しました。2013年から「多摩市子ども被爆地派遣事業」を実施し、本年で11回目を迎えます。私は、本年も子どもたちと共に8月6日、広島の平和記念式典に参列し、被爆し亡くなられた方々の鎮魂と核兵器の廃絶、戦争のない世の中を祈念してきました。

今年の広島も猛暑でした。平和記念式典で、松井広島市長はロシアによるウクライナへの侵攻やイスラエル・パレスチナ情勢にも触れ、再び戦争の惨禍が起こることのないよう、と決意を述べ、被爆者の悲愴な想いを訴え「まずは来年3月に開催される核兵器禁止条約の第3回締約国会議にオブザーバー参加し、一刻も早く締約国となっていただきたい」と政府に求めました。私も同感です。唯一の戦争による被爆国として日本は核兵器禁止条約を直ちに批准すべきです。また、広島市の小学生の二人が「願うだけでは、平和はおとずれません。色鮮やかな日常を守り、平和をつくっていくのは私たちです」「さあ、ヒロシマを共に学び、感じましょう」「平和記念資料館を見学し、被爆者の言葉に触れてください」と呼びかけました。

その言葉通り、私たちは、広島平和記念公園を見学し、平和記念資料館を訪れました。館内は海外の方も多く、大変な混みようでした。夕刻には、原爆ドームの対岸で行われた「とうろう流し」に参加しました。あの日、多くの被爆者が水を求め、この川で命をなくしました。色とりどりの色紙に平和のメッセージを書き、鎮魂の想いを込め川面に浮かべました。
被爆樹木についても学びました。広島城二の丸跡で79年生き抜いてきたユーカリ、マルバヤナギと対面しました。ユーカリの太い幹に大きな裂け目があり、焼けただれた痕跡をみることができます。不思議なことに爆風により、爆心方向に向け傾いている、ことが調査結果で分かったそうです。2013年に筑波大の先生たちが爆心地から2キロ以内にある被爆樹木170本のうち、幹が1本である樹木29本を調べたところ、約8割の樹木が爆心地方向に傾いていたとのことです。生命力の強さと原爆の業火に襲われた傷跡に子どもたちは、被爆したのは人間だけではなかった。アオギリはじめ多くの被爆樹木が懸命に生き抜いてきた、との想いを新たにしました。
また、ご高齢になられた被爆者との交流会で、原爆によって全てを奪われた体験を直に伺うことができました。8月25日(日曜日)14時からパルテノン多摩のオープンスタジオで子どもたちが広島で学んだこと、考えたことを伝える成果報告会が開かれます。ぜひ、ご参加ください。なお、「多摩市平和展」について「多摩市平和展市民会議」の神子島健(かごしま たけし)さんとの対談も行いました。ご覧いただければ幸いです。まだまだ暑さは続きます。熱中症、雷雨などにお気をつけください。
次回は9月13日配信予定です。では。
 

こども被爆地派遣の写真


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