多摩市長から市民の皆さんへのメッセージ(令和7年12月11日)【学校給食で使う食器について】

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ページ番号1019114  更新日 2025年12月11日

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 市民の皆さん。こんにちは。市長の阿部裕行です。

 現在、12月の多摩市議会定例会が開催されています。一般質問の中で、多摩市の学校給食で使われている強化磁器食器に関する質問もありました。学校給食センターの建て替えで、食器を軽い樹脂製食器に転換できないかと給食センターで検討を始めた、との情報提供を受け、このことへのご質問です。

 さて、この写真をご覧ください。

画像:学校で生徒たちが給食の配膳をしている様子(1)

画像:学校で生徒たちが給食を配膳している様子(2)

 学校給食で子供たちが配膳し、これから楽しい給食の時間が始まるところです。現在、多摩市ではご覧のように器には強化磁器食器を使っています。

画像:

 皆さんは子供たちが手にする食器はどのようにあるべきと考えますか。
 瀬戸物や萩焼などこだわりの食器を大切に使っておられるご家庭も多いと思います。一方、割れると困るからと樹脂製食器を使っているご家庭もあると思います。美味しく食べるとき、食器は大事なポジションにあると私は思います。ただ、学校給食の現場では、一つ一つ大きさが異なったり個性豊かな陶磁器食器は使えません。

 写真は学校給食センター永山調理所での食器洗浄機の様子です。

画像:学校給食センター永山調理所での食器洗浄機の様子(1)

画像:学校給食センター永山調理所での食器洗浄機の様子(2)

 一度に1万人分もの食器を洗浄する必要がありますので、これまで強化磁器食器を使ってきました。ただ、各学校への配送そして集荷等については、持ち運び等の人的対応を考慮すると極力、軽いものが望ましいことは言うまでもありません。特に、猛暑化など働く人の環境を考えれば当然のことと思います。
 ただし、義務教育課程での学校給食は食育の観点からの視点は忘れるわけにはいきません。本市が、強化磁器食器を選定した際も、多くの保護者の皆さんから家庭での味の再現、和食文化の継承さらには石油精製製品の大量消費を懸念する等の視点から樹脂製食器ではなく強化磁器食器となった経緯があります。
 また、多摩市も一部事務組合として構成している「多摩ニュータウン環境組合」では、強化磁器食器の導入以降、廃食器の回収、リサイクルに取り組んできました。陶磁器製の食器は破損したり、割れたりすることもあります。
 

画像:割れた食器の画像

 まあ、ある意味当然のことかもしれません。 

 このような食器をリサイクルするシステムもあり、多摩ニュータウン環境組合の「エコにこセンター」では割れた陶磁器等を岐阜県土岐市にある食器専用の粉砕機を持つ工場に運び、砂状にし、再び食器をつくる原料とする事業に協力しています。
 

画像:リサイクルされた食器の画像

 八王子、町田、多摩の市民の皆さんから毎年5トンに上る廃食器を土岐市の工場に送っています。私も多摩ニュータウン環境組合を構成する三市(八王子市・町田市・多摩市)の議会議員の皆さんと何度か訪れ視察しています。
 ただし、学校給食の現場で破損した食器は産業廃棄物の扱いとなりますので「エコにこセンター」への持ち込みはできません。ただ、廃食器専用の工場に直接、持ち込むことで学校給食センターでの廃食器をリサイクルする方法もあるようです。

 現在、進めている学校給食センターの建て替えでは、国によるいわゆる「学校給食費無償化」の流れを注視すると共に食育の視点を大切にし、定期的に陶磁器食器の現場である土岐市、多治見市を訪れている私としても、日本の陶磁器食器生産地をどのように応援していけるかの視点も大切にしていかなければと考えています。
 多摩市教育委員会では安定的で効率もよく、環境にも優しく食育の観点を大切にした学校給食の実現と給食センターの建設を目指し、さらに丁寧に検討を重ねていくとのことですので、ご理解いただければと思います。

 寒さはさらに厳しくなります。風邪など引かないよう身体を暖かくしましょう。では。
 

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